成田国際空港は、3月29日に行われた「成田空港に関する四者協議会」での合意を受けて、3月31日から、航空会社の努力では対応できないやむを得ない場合には、23時〜24時に限り離着陸を認める「離着陸制限(カーフュー)の弾力的運用」を開始した。昭和53年の開港以来、成田空港は23時から翌朝6時までの時間帯の離着陸は原則として禁止してきたが、昨今LCCなどの運航が増加し、最終便の欠航や目的地変更などが生じる場合が多くなってきたことから、利便性の点で課題を抱えていた。
地元との調整の結果、以下の理由の場合に24時までの離発着が認められる。
- 出発空港における悪天候等による遅延
- 悪天候で他空港に一時避難(ダイバート)したことによる遅延
- 悪天候等により遅延が発生し、さらにその影響により生じる玉突き遅延
- 目的地空港の悪天候等による成田空港への引き返し
- その他やむを得ない理由による遅延
また、弾力的運用の概要として以下の点を定めている。
- 対象機材は低騒音機に限る(B747は対象外)
- 対象航空会社に制限なし
- 着陸料と同額の割増料金を徴収し、割増分は全額地域に還元
- 遅延が発生している航空会社には改善を指導。場合によっては対象外
- 実施状況の公表、関係市町への報告等、情報公開の徹底。一定期間経過後、検証を行う。