公益財団法人日本生産性本部は、余暇活動調査「レジャー白書2013」を取りまとめ、余暇活動の参加人口の1位が2年連続で国内観光旅行(1.6%増、5670万人)であったと発表した。全体的に減少傾向だが、遊園地(5.2%増、2210万人)が昨年よりも110万人増加、増加率が高い。(参加人口のランキングは下記に掲載)
また、日本生産性本部は余暇活動の年代と参加種目数について、この10年で大きな変化があると指摘。2002年は10代が15.7個、60歳以上は10.2個で、年齢が上がるにつれて減少したが、2012年は男性の場合は60代が12.2個で最も多く、10代が10.8個と最少。女性は10代が13.7個で最多だが、60歳以上は3番目に多い11.6個となった。このことから、日本生産性本部では10年間で参加種目数が減少した上、年代が逆転し、60代がレジャーの主役になったとしている。
このほか、今回のレジャー白書では過去5年以内の「やめた種目と開始・再開した種目」を調査。開始・再開した割合は「国内観光旅行」「映画」が高かった。スポーツは「スキー」「ボウリング」「水泳」「アイススケート」など全般的にやめた種目が多かったが、「ジョギング・マラソン」は開始・再開した割合が高かった。
開始・再開した理由は年代によって傾向が異なり、若年層は「テレビ、ネット、新聞で見て」「周囲の人がやっているから」など周囲の影響が多く、高齢者は「年齢や健康、体力にあっているから」「費用が負担できるから」など自分の都合によるものが多い。やめた理由は「年齢や健康、体力に合わない」「費用が負担できない」「他の余暇活動を始めた」が多く、特にスポーツは複合的な理由が多かったという。
同調査は2013年1月、全国の15歳~79歳男女3334人を対象に、インターネットで実施したもの。
【余暇活動の参加人口上位20位(2011年~2012年)】
- 国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など) 5670万人
- ドライブ 5200万人
- 外食(日常的なものは除く) 5170万人
- 映画(テレビは除く) 4090万人
- 音楽鑑賞(CD、レコード、テープ、FMなど) 4000万人
- カラオケ 3660万人
- 動物園、植物園、水族館、博物館 3650万人
- 宝くじ 3530万人
- ビデオの鑑賞(レンタルを含む) 3420万人
- 園芸、庭いじり 3100万人
- テレビゲーム(家庭での) 3080万人
- トランプ、オセロ、カルタ、花札など 3070万人
- 学習、調べもの 2580万人
- 音楽会、コンサートなど 2570万人
- ジョギング、マラソン 2450万人
- バー、スナック、パブ、飲み屋 2420万人
- 帰省旅行 2370万人
- 体操(器具を使わないもの) 2270万人
- 遊園地 2210万人
- 写真の制作 2150万人 / ピクニック、ハイキング、野外散歩 2150万人
※パソコン(ゲーム、趣味、通信など)の参加人口はインターネット調査であることを考慮して上位20 位から除外。
※今年度新たに調査対象に加えた15種目のうち、上位20位に匹敵するもの
- 複合ショッピングセンター、アウトレットモール 3920万人
- ウォーキング 3380 万人
- 温浴施設(健康ランド、クアハウス、スーパー銭湯等) 3300万人
- SNS、ツイッターなどのデジタルコミュニケーション 2510万人
- バーベキュー 2370万人
- ペット(遊ぶ・世話する) 2170万人
2012年の余暇市場は微減の64兆7千億円 ―レジャー白書2013(2)