岩手経済研究所は、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」効果による観光入込客増加数を34万4000人と推計した。久慈市の観光拠点「やませ土風館」において、2013年5月のゴールデンウィーク中の入込客数が前年比2倍となったことから、2013年度の久慈市の観光入込客数を直近の公表値の2倍と予想。2011年度版岩手県観光統計概要の久慈市の年間入込客数から延べ人数を実人数に引き直す調整を行ない、推計した。
また、「あまちゃん」効果による観光消費増加額は30億6400万円と推計。これは、観光庁の「全国観光入込客統計のとりまとめ状況」を基礎資料に、岩手県への復興応援の機運の盛り上がりを加味し、算出したもの。このうち、お土産代が9億9300万円、宿泊費及び宿泊に伴う飲食代が9億7600万円、飲食費が4億6800万円、交通費が4億5100万円としている。
以上のことから、「あまちゃん」効果による観光入込客数の増加で、岩手県への経済波及効果は32億8400万円と推計。これに伴い就業者数は465人が誘発されると試算した。
なお、岩手経済研究所が過去に試算した岩手に関わる観光関連事項と比べると、「平泉の世界遺産登録」では観光客増加数60万人、経済波及効果が63億6000万円、「東北六魂祭2012」では来場者数24万3000人、経済波及効果が22億700万円、「いわてデスティネーションキャンペーン」では観光客増加数55万8000人、経済波及効果が103億9100万円であった。
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