お盆期間実績、国内線好調、国際線はJALとANAで明暗 -日系航空各社

各航空会社の2013年度お盆期間中(2013年8月9日〜18日)の利用実績がまとまった。国際線の旅客数では、日本航空(JL)が前年を上回った一方で、全日空(NH)は提供座席数を絞ったことから、前年を若干下回る結果となった。国内線では、各社とも提供座席数を増やしたこともあり、旅客数も順調に伸びた。

国際線、供給座席絞込みでJALとANAに明暗

まず、国際線を見ると、JALは期間中29万2635席(前年比3.7%増)を提供、旅客数は前年を4.3%上回り26万5884人となった。需要の伸び率が供給の伸び率を上回ったことにより、利用率も90.9%と高い水準を維持した。方面別では、苦戦が続いていた中国線で同3.1%増の5万8680人となり、提供座席数の伸び率4.8%を上回ることはできなかったものの、利用率は90.1%と高水準を記録した。このほか、供給を増やした米大陸線、欧州線、東南アジア線、ハワイ線ではいずれも旅客数も前年を上回った。一方、供給を絞ったオセアニア線、韓国線、台湾線、グアム線では需要も前年を下回り、方面によって明暗がはっきり分かれる結果となった。

一方、ANAは供給を前年比0.5%減の24万2710席に絞ったことで、旅客数もそれに呼応するかたちで同1.0%減の21万7354人となった。8月2日に発表された予約状況では、予約数は同1.0%増で推移していたが、結果は前年割れとなった。利用率もJALを下回る89.3%。旅客が大きく減少したのはアジア方面で、供給を同9.3%も絞った結果、旅客数も同8.6%減と前年を大きく下回った。中国9路線については、全体で需要(同0.7%減)も供給(同1.2%減)もほぼ前年並み。旅客数が伸びたのは、北米線(同17.5%増)とホノルル線(同11.1%増)のみという結果に終わった。


国内線、羽田増枠で供給増、各社旅客数伸ばす

国内線では、3月末の羽田増枠を受けて、各社とも前年よりも供給量を増やし、需要もそれに追いつくかたちで、各社とも旅客数を伸ばす結果となった。日本トランスオーシャン航空と琉球エアコミューターを含めたJAL グループでは、提供座席数が前年比2.3%増に対して、旅客数は同4.5%増の110万4185人、利用率も前年実績を上回る76%を残した。旅客数は全方面で前年を上回り、北海道、中国・四国、九州では6%を超える伸び率を記録した。

ANAも提供座席数前年比2.7%増に対して、旅客数は同5.4%増の154万3340人。利用率も前年を1.9ポイント上回る74.9%となった。JALと同じく、旅客数は全方面で前年を上回り、特に関西と中国・四国では10%を超える高い伸び率を残した。

スカイマークは前年よりも12.8%多い座席を提供した結果、旅客数も同20.1%増の24万2792人と大きく伸び、利用率も前年の79.8%から84.9%へと大幅に上昇した。今夏6.4%供給量を増やしたエア・ドゥは、旅客数も同4.9%増の6万5693人と好調。利用率は前年よりも若干低かったものの、84%と高い水準を維持した。

ソラシドエアは、期間中12便の臨時便を運航。前年よりも20.1%多い座席を提供した結果、旅客数は同34.3%増の5万5200人となり、利用率も81.1%となった。スターフライヤーは福岡/羽田線と関西/羽田線を増便したことで、提供座席数が同37.7%増となり、旅客数も同57.7%増の5万3834人と、6社のなかで最も高い伸びを示した。利用率も前年実績よりも10.6ポイント高い84%を記録し、好調にお盆期間を終えた。

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