イタリア高速列車「イタロ」、1年で610万人が利用、12月に路線網拡張

NTVのヘッドセールマネージャーのエドモンド・ボスコスクーロ氏

NTV(ヌオーヴォ・トラスボルト・ヴィアッジャトーリ)のヘッドセールマネージャーのエドモンド・ボスコスクーロ氏が来日し、イタリア政府観光局(ENIT)とのプレゼンテーションを開催した。

NTVの高速列車「イタロ」は2012年4月に商業運行を開始。イタリア国内の主要10都市の13駅を、1日50本で運行する。利用者数は同年12月までで205万人、2013年1月~8月には406万人と着実に増加。ボスコスクーロ氏は「イタリアの地上輸送で重要な位置を占めてきている」とアピールする。12月15日からは新たにリミニ、アンコーナも加えた主要12都市へネットワークを広げる予定だ。

また、ボスコスクーロ氏はフェラーリカラーの車両のデザイン性のみならず、ローマ/ナポリ間を約1時間8分、ローマ/フィレンツェ間を約1時間27分で走る速さと価格のリーズナブルさをアピール。座席カテゴリごとのプロダクトや車両内でのフリーWiFiの提供、バゲージ置場のワイヤーロック、監視カメラなどのセキュリティ設備や、全員英語が話せるスタッフのサービスレベルを説明し、「ビジネス、レジャーに活用してもらえると思っている」と、幅広い用途での利用を訴求した。

レイルヨーロッパ在日代表の加々美恵理氏によると、イタロは運行開始1年ということもあり、日本でのイタリアの高速鉄道のイメージは現在もトレンイタリアが強い。しかし、イタロの特徴として話題のデザイン性やサービス、価格に加え、例えば乗り入れる駅がミラノではショッピング地域や観光地に近いガルバルディ駅、ローマは2016年に長距離路線のメインとなるオスティエンセ駅も利用するなど、旅行目的によっては利点となるポイントも多いという。そこで今後はポスター露出などでを強めて認知浸透に努め、旅行会社のグループ利用を促していく方針だ。

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