プリンセス・クルーズは、2014年4月から日本発着クルーズを実施する「ダイヤモンド・プリンセス」(11万6,000総トン、乗客定員2670人)に大改装を行い、新たにクルーズ客船としては最大級となる日本式の大浴場と寿司レストランを設ける。カーニバル・ジャパンの木島榮子代表取締役が26日、都内で会見を開き、詳細を明らかにした。これは、日本マーケットの取り込みを強化するもので「サン・プリンセス」と合わせて10万人の集客を目指す。
日本式の大浴場は、最上階に当たるサンデッキ後方に設けられ、庭園と合わせて820平方メートル(約250坪)もの広さとなる予定。屋内浴場は温泉地で見かけるような岩風呂と木を使った風呂の2種類を設け、日替わりで男女を入れ替えることで乗客は両方の浴場を楽しむことができる。床から天井まで窓の高さを確保し、大海原を眺めながらの入浴が楽しめる。また打たせ湯やオーシャンビューのドライサウナなども用意する。
一方、男女共用の屋外浴場スペースにはジャクジーのような浴場と足湯、ラウンジチェアなどを用意。またドリンクと軽食も楽しめるという。
現時点では詳細は未定だが、早朝から深夜までオープンする予定で、料金はひとり当たり20米ドル(90分)、乗船時に予約を受け付けるという。
同時に新設される寿司レストラン「海(kai)」は66席のサブレストランで、握り寿司や巻き寿司、刺身などを提供し、加えてデザートにはあんこを添えた抹茶アイスや「ダイヤモンド・プリンセス」が寄港する土地の地酒なども取りそろえる予定だという。
「ダイヤモンド・プリンセス」は三菱重工長崎造船所で建造されたことから、日本のクルーズファンに高い人気を誇る。カーニバル・ジャパンの木島氏は「来年は就航10周年を迎え、それに合わせて日本人にもっともふさわしい客船として改装される。これにより『サン・プリンセス』と合わせて10万人の集客を実現したい」と販売への意欲をコメントした。
なお、カーニバル・ジャパンでは今後、一般から大浴場の名前を募集するネーミング募集キャンペーンを展開する予定だ。
(写真)屋内に設けられる岩風呂。天然の素材を使用するという。なおデザインは変更の可能性がある。