「JATA旅博」と「旅フェア日本」が統合し、新たなイベントとして開催された「ツーリズムEXPOジャパン2014」。初めての開催となる今年は、151か国・地域から1129企業(1817小間)、そのうち国内からの出展者は全都道府県から574企業・団体(1098小間)の出展規模となった。
初日に開催された開会式には、来賓として皇室から秋篠宮殿下がご臨席。今年から国内主体・海外主体の2つのイベントが共催となったことの意義深さに触れ、さらなる観光の促進と関係各所の連携がさらに深まることを望むお言葉を述べた。
また、観光産業について海外との交流に寄与するものとして「今後、今まで以上に大きな役割を果たしていく」ことになる見方を示された。観光産業の発展を目指したイベント初日を飾るお言葉は、観光産業の格が一段あがったと感じられる記念すべきものとなった。
無事に閉幕した初回のツーリズムEXPO。今回のレポートでは、ごく一部となるものの、編集部が注目した4つのポイントで構成した写真で振り返る。
▼注目ポイント1: オンライン旅行サービスの初出展が多数
オンライン旅行会社(OTA)や、海外から日本進出を果たしたウェブサービス、ITサービスを提供する企業などが出展。オンラインだけでなく、リアルなプロモーション活動にも熱心な様子が伝わった。
▼注目ポイント2: 異業種からの出展が多数
直接的な結びつきではないものの、観光がもたらす経済効果、波及効果を捉えての出展に注目。日本郵政のフォルムカードは、全国の都道府県がイチオシの物産や象徴を描いたもので、旅先で購入してもらうことを狙う。また、地域活性のひとつとして観光に注目し始めた日本商工会議所は、全国9か所の商工会議所が開発した観光商品をアピールした。
世界農業遺産は、地域に根差した農業を守る世界認証。認証された自治体の方針は異なるが、農業と観光を絡めた取組みが期待される。
▼注目ポイント3: 伝統工芸コーナー
一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会のエリアでは、日本全国各地の11工芸品産地から職人を招き、製作の実演や工芸品の製作体験を行った。世界への発信とともに、日本人としても文化を再確認する場となったようだ。伝統と文化に触れる旅のアピールとなった。
▼注目ポイント4: 旅の原点"ワクワク・ドキドキ”の展示群
商談を主とした業界日でも、一般消費者が訪れる日も、楽しい展示には目が行くもの。国内の「旅フェア」と世界からの出展者が主の「旅博」が統合し、来場者のワクワク・ドキドキ感は大きくなったのではないだろうか。数々の趣向を凝らした展示から、一握りになってしまうが、以下、筆者が注目した展示を紹介する。
このほか、出展者ブースでは日本全国・世界各国の伝統芸能やパフォーマンスが披露され、来場者は旅の疑似体験を大いに楽しんだ。ツーリズムEXPO事務局では、ウェブサイトでギャラリーとして数多くの画像を掲載している。ここで紹介しきれなかった会場内の様子については、そちらも参考にして欲しい。
(トラベルボイス編集部:山岡薫)