JTB総合研究所の「スマートフォンの利用と旅行消費に関する調査(2014)」によると、スマートフォンでSNSを利用している人の割合は88.2%となり、利用するSNSの個数は「2個以上」が全体の66%と半数を占めた。29歳以下は「2個以上」が93.2%、「4個以上」も54.8%を越えており、JTB総研では複数のSNS利用が当たり前になったとしている。
SNS別では「Facebook」が48.0%と多く、「Twitter」は34.0%。SNSの利用者は女性が50.6%とやや多いが、「Facebook」と「Twitter」に限ると男性が女性を上回る。アクセス頻度は「Twitter」が多く、「空いた時間は常に」(10.2%)が前回調査の5.5%から倍近く増えた。全体的に「毎日10回以上」も微増となったが、「2~3日に1回かそれ以下」も増加しており、「SNSは見るだけで投稿はしなくなってきた」(29.6%)など、SNS疲れの傾向も見られるとしている。
旅行体験の情報発信については、経験者の41%のうち「画像の発信をした」が92.1%と最も高くなり、SNSでの情報拡散にはアイコンとなる撮影対象物も重要なポイントになりつつあるようだ。
発信のタイミングは「自宅に戻ってからゆっくり」(45.3%)が最多だが、「旅行中、少し時間ができたとき」や「体験したその場で」など、全体的には旅行中の発信も多い。ただし、男性は「体験したその場で」(42.9%)、女性は「自宅に戻ってからゆっくり」(51.7%)が多く、発信先別では「Facebook」や「Twitter」は「旅行中やその場」、ブログは「帰宅してから」が多くなる。男女の情報発信の差は、発信先の媒体特性の差にあることがうかがえる。
なお、プライベートの旅行先で仕事をした経験については、フルタイム従事者の30~60代の3割以上が「仕事のメールチェックをした」と回答。30代と60代の20%以上が「電話連絡をした」とし、29歳以下の8.5%が「資料作りなどの作業をした」という。しかし、「旅行などで、あえてSNSが繋がらない場所へ出かけた」と回答した45名のうち、半数以上がフルタイム就業者だったことから、完全に「オフ」を望む意識も強まっているといえそうだ。
調査は2014年9月6日~9月11日まで、首都圏、名古屋圏、大阪圏在住の18~69歳の男女を対象に実施。本調査対象者は2060名。
(トラベルボイス編集部)