ヤフーの2014年度第2四半期(2014年7月1日~9月30日)決算は、売上高は前年同四半期比2.5%増の1033億円、営業利益は7.6%減の460億円で、増収減益となった。
売上高は上半期として18期連続のプラスとなったが、主力の広告売上の成長率は減速。Eコマース関連は、出店料無料の新戦略によりマイナスとなり、全体の伸び率も2.5%増にとどまった。また、営業利益の減少はeコマースの新戦略に伴う採用や販促費などに加え、広告やビッグデータ関連、セキュリティ強化のための設備投資により、コストが増加したのが要因。
ただし、eコマースの流通総額は11.9%増の2811億円。新戦略を開始した2013年10月はマイナス推移だったが、実施後にプラスに転化し、1年が経過して2ケタ増にまで成長した。ヤフーショッピングの店舗数は約10倍の19.3万店となり、商品数は5割超増の1.2億点に拡大。「(ヤフーショッピングでは)これまで日本一のものはなかったが、店舗数で1位になった」(代表取締役社長・CEO宮坂学氏)と新戦略を評価し、来年は商品数でも日本一になると期待する。
旅行関連分野では、2015年2月にヤフートラベルのシステム利用無料とサイトリニューアルを予定しており、先行している物販の事例は、ヤフートラベルの今後を予測する一つの指標となりそうだ。
店舗数・商品数の増加に伴い、注文数も増加。消費増税前の駆け込み需要の変動を除けば右肩上がりの推移で、取扱高も新戦略実施後にプラスに転化。回復基調となっている。このまま取扱高を増加させ、広告売上高の拡大につなげる方針だ。
2014年度第3四半期(累計)は、売上高が1.7%~2.4%増の3059億円~3079億円、営業利益が4.4%減~5.8%減の1399億円~1420億円になる見通し。2014年度通期では増収増益を目指すとしている。
(トラベルボイス編集部)