ソーシャルメディア(SNS)上に友人や企業が掲載する商品に対して、購買意欲は刺激されるのか――。JTB総合研究所がまとめた「海外ショッピングレポート~日本人海外旅行者の動向と購買行動~(2014)」では、消費行動に対するSNSの影響についても調査しており、これによると「SNSで見た商品を買いたくなったことはない」人が53.5%と半数以上を占めた。
ただし、その割合は性年代別では20代男性と20代・30代女性は3割~4割程度にとどまっており、逆に購買意欲に影響するとした内容の回答が合わせて過半数を超えた。特に20代男性は「その場に旅行してでも買ってみたくなる」が12.6%と高く、これは30代男性でも11.7%など若い男性の消費行動に強い刺激となるようだ。
一方、女性は「買おうかどうしようかと悩んでいる時には、SNSで見たということが購入を後押しする」が、30代女性で31.1%、40代女性で25.2%、20代女性で20.4%と高く、女性にとっては検討の範疇にある商品に対する影響力を強める作用が期待できるといえる。
このほか、売り上げの一部が寄付などに充てられる「チャリティー商品」については、全体の6割以上が「まったく影響がない」ものの、約3割が購入のきっかけになっていることが判明。20代が最も強く、年代が上がるほど弱まるが、60代以上の男性は20代と匹敵するほどチャリティー商品の影響が強くなっている。
また、60代以上の男性はスポーツや趣味などの目的型旅行での関連商品の購入経験率も高かった。全体では10%だったが、60代男性は60代男性は17.5%。ゴルフ旅行中のクラブやウェアの購入が多く、トレッキング旅行でのシューズ購入という回答も見られたという。
調査は2014年9月10日~9月18日まで、日本在住の男女20歳~79歳を対象に実施。条件は過去9か月以内に1回以上の海外旅行をしたことがある人。
(トラベルボイス編集部)