「モノのインターネット(IoT)」時代到来、2020年のネット接続機器は1人あたり7台に ―スパイスボックス調査

パソコンやスマートフォンだけでなく、カーナビや家電製品など、個人をとりまくさまざまな機器がインターネットでつながっていく社会や技術のことを「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」という。ネット広告代理店業のスパイスボックスと調査会社のデジタルインファクトは、このほど共同で「国内IoT市場動向調査」をまとめた。それによると、2020年の消費者1人あたりのネット接続機器数(生活者デバイス数)は2013年時点の2.4倍で6.78台に増加、各機器から収集できるデータ流通量は42倍の1億6514万テラバイトに増大、オンライン広告市場は2013年の約5倍の1290億円規模に達する見込みとなった。*右図は生活者デバイス数の推移予測。クリックで拡大

今回の調査で対象にしたIoTは、個人が所有するスマートフォンやタブレット端末、ウェアラブル端末などのほか、体重計・体温計・血圧計といった健康・医療機器、テレビ・エアコン・冷蔵庫などの家電製品、自動車やカーナビゲーションシステム、店舗のレジやレストランのメニュー、建物内や街中にあるデジタルサイネージ、アミューズメント施設におけるデジタルチケットなど多岐にわたる。

また、各端末から収集するデータの種類としては、GPSデータ、ICタグに記録される識別用データ(RFIDデータ)、Eメール、ブログやSNS投稿記事、各種アクセスログ、交通量・渋滞情報、動画・映像視聴ログ、センサーログ、OS情報、コールセンターなどに蓄積される音声応答データ(CTIデータ)、Eコマースにおける購入履歴データなどが考えられるとしている。

スパイスボックスでは、現在デジタル広告市場として規模拡大中のデジタルサイネージの継続的な成長に加え、ウェアラブル端末やカーナビゲーションなど通じた位置情報・地図情報連動型の広告需要が増大すると予測。各機器からのデータ収集時にはプライバシー保護への配慮と同時にデータ使用時の透明性を確保することを前提とすることが、広告・マーケティングサービスの高度化に寄与すると分析している。

この調査は、2014年9月から11月における公開情報の収集および、有識者、業界関連事業者へのヒアリングによりまとめられた。

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。

観光産業ニュース「トラベルボイス」編集部から届く

一歩先の未来がみえるメルマガ「今日のヘッドライン」 、もうご登録済みですよね?

もし未だ登録していないなら…