JTB総合研究所がこのほどまとめた「シェアリングエコノミーに関する調査」によると、個人宅の宿泊サービスを利用しようと思った理由は、「ホテルより安い」が62.4%で最多、次いで「ホストと交流できる」(28.6%)、「他の宿泊客と交流できる」(21.6%)となっていることがわかった。
実際に支払った利用料金をみると、直近の国内宿泊時の平均額は1万1036円。最も多かったのは「1泊2501円~5000円」で34.9%、「1泊7500円以下」で過半数を超える結果となった。
宿泊サービスを利用しようと思った理由は以下のとおり。
一泊あたりの利用額は以下のとおり。
また、実際に宿泊サービスを利用した後の満足度では、「期待より満足」が6.7%、「期待通り」が68.6%となっており、総じて満足するレベルに至っている様子がうかがえる。ただし一方で、不満を感じた要因も複数見受けられる。サービス利用経験者の3割以上が「ホストとのやりとりなど予約に際しての手続きが面倒」、「先に全額支払うのが不安」と感じたほか、「サイトやメールでの事前情報と違った」(3.9%)といった回答も。「面倒」「不安」「期待はずれ」といった点が主な課題となっていることがわかる。
利用者による不満点の割合は以下のとおり。
なお、空き部屋提供者側の検討条件としても「利用者とのトラブル時などのヘルプサービス」(67.0%)、「法律や条例などが整備されている」(61.2%)、「予約を受けるときの手続きが面倒くさくないこと」(61.0%)、「安心できる利用者を紹介するサービス」(49.3%)といった点が多数を占める結果となった。
これらの状況よりJTB総合研究所では、「安心」と「手続きが簡単」の2点は利用者・提供者双方にとって重要なキーワードであると分析している。
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この調査は、2015年11月5日~12月2日の間、インターネットアンケート形式で実施されたもの。全国に住む20歳から69歳までの男女5万8017名を対象にスクリーニング調査を行い、2180名を対象に本調査を行った。本調査での空き部屋マッチングサービスの利用者は255名、提供者は272名。利用意向者は1730名、提供意向者は848名。
(トラベルボイス編集部)