オンラインホテル予約のホテルズドットコム(Hotels.com)は、2010年以降続いている2ケタ成長を2014年も維持した。このほど同社のアビラム・チャウドリー副社長兼アジア・パシフィック経営責任者(写真右)が来日し、同社の状況について説明したもの。エクスペディア・グループ全体では、2014年の総予約額は前年比28%増の約500億ドル、収益は21%上昇しており、チャウドリー氏は2014年に述べ宿泊数が大幅上昇したことを指摘した。
チャウドリー氏は、特にモバイルのアプリダウンロード数が2014年末で4500万ダウンロードを突破し、2013年9月から約1年で2000万ダウンロード増加したことを紹介。こうしたことで、同社のモバイル予約は急伸を続けており、2015年現在では25%を超える予約がモバイルデバイスを通じで行われるようになったという。
2014年の日本市場については、日本地区マーケティングマネージャーの生駒千絵氏(写真)が急成長をした都市でひとり旅(シングル利用)が増えていることを紹介。特にハノイ(ベトナム)、ミラノ(イタリア)ともに66%増だったという。こうした2014年の実績を受け、2015年は特にユーザーの利便性向上に積極的に取り組む方針だ。同社のユーザー調査によると、オンライン旅行予約前に重要視する情報として「写真」が93%、「レビュー」が89%という結果がでた。同調査では、「ホテルアメニティ」が77%で現地のサービスを大きく上回っている結果から、生駒氏は「レビュー、写真を増やしていくことが成長のキーになると考えている」とコメント。従来、掲載する写真はホテル提供のものだけだったが、今後はユーザーがアップロードして公開できるようにする。
また、レビューの書き込みを増やしていくために、ユーザーがホテルにチェックインする際に、アプリにプッシュ通知を行い、レビューを促す仕組みを構築する計画。生駒氏は、これが「今後、予約をするユーザへの手助けになる」として、ソーシャルメディアを活用したファンの囲い込みなどととおにマーケティングの重要なポイントとして紹介した。
なお、同社はオンライン旅行会社エクスペィア・グループのひとつ。全世界で85サイト、アジアで10言語15サイトで展開している。
(トラベルボイス編集部:山岡薫)