飲食店予約サイト「オープンテーブル(OpenTable)」、訪日外国人のタビナカ利用促進へ加速

飲食店のオンライン予約で世界拡大を続ける「OpenTable(オープンテーブル)」が日本で拡大戦略に舵を切る。このほど来日した同社CEOのマシュー・ロバーツ氏は、外国人旅行者が増え続ける日本を有望視。日本の市場規模を「年間4億人が利用できる」との考えを示し、米国と同程度の市場規模を展望していることを明らかにした。

OpenTableは、1998年に初めて米国で飲食店のオンライン予約システムを提供。現在では、米国、カナダ、UK、メキシコ、ドイツ、日本の6か国で展開し、レストラン掲載数は3万2000軒、予約数は7億6000万人超える規模に成長している。欧米で、一般的になったレストランをオンライン予約するという行動を定着させた企業のひとつだ。

同社は、2014年7月に米大手旅行サイト「Priceline(プライスライン)」の傘下となっている。ロバーツ氏は、この点をレストラン予約と旅行予約の大手が手を組むことが合理的であることを強調。旅行者にとって「(レストランでの)食事は、旅行中のハイライト」と説明し、大手旅行サイトの1ブランドとなったメリットを活かしてタビナカ(旅行中の消費行動)の利用を促進させたい考えだ。「プライスラインとの融合で多くの旅行者をレストランに呼ぶことが可能だ」と自信を見せた。

同社は、外国人旅行者が増え続ける日本を有望視しており、ロバーツ氏は日本市場が「米国と同じ規模に成長することを願っている」とコメント。このために、同社は日本市場で掲載する飲食店数を増加させることと、日本にあった予約システムを開発することに注力する。OpenTableが提供するサービスは、オンラインで即時に予約が可能なレストランを紹介することが前提。現在、日本の加盟レストラン数は1500店舗となっており、大幅に増加させる方針だ。

また、システムの開発では日本市場にあったソリューションを開発していく方針。すでに、日本対応の専門チームを組織しており、予約するユーザー側と予約を受けるレストラン双方の利便性を高めていく。

ロバーツ氏は、同社のサービスは「機能」から「体験型」に転換している点も指摘。「食事前・中・後のトータルの体験に注力している」といい、今後の展開に注目したい。詳細は、後日インタビュー記事で紹介する。

なお、OpenTableを保有するプライスライングループは、オンライン旅行予約として世界展開する6つのブランドを展開。そのブランドには、プライスラインドットコム(Priceline.com)の他、 カヤック(KAYAK)、アゴダ(Agoda)、ブッキングドットコム(Booking.com)などがある。

(トラベルボイス編集部:山岡薫)

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