財務省は2015年4月中の国際収支状況(速報)で、旅行収支が過去最大の黒字になったと発表した。
4月は訪日外国人旅行者数が前年比43.3%増の176万4700人となり、単月で過去最高を記録。一方、出国日本人数は前年比3.4%減の114万9000人で、訪日外国人旅行者が62万人も上回った。旧正月で中華圏からの観光客が一気に増加した今年2月にも訪日外国人(138万7000人)と出国日本人(126万2000人)が逆転していたが、4月は人気の桜や訪日客が増加するタイのソンクラーン休暇等もあわさり、人数差が大差となった。
全体の経常収支は1兆3264億円で、前年の2208億円の黒字から大きく拡大。2014年7月以降、10か月連続の黒字となった。これについて財務省では、旅行収支を含む貿易・サービス収支の赤字幅を縮小や、貿易収支の赤字幅縮小、第一所得収支の黒字幅拡大が寄与したと説明。旅行収支を含むサービス収支は5245億円の赤字で、前年より1031億円改善した。
全体の経常収支は140%増の1兆4401億円に拡大。これについて財務省では、貿易・サービス収支の赤字幅縮小、第一次所得収支の黒字幅拡大が、全体の黒字幅拡大に繋がったと説明。旅行収支を含むサービス収支は、前年より583億円改善し、1087億円の赤字と赤字額が減少した。