観光庁は、主要旅行業者49社の旅行取扱状況速報(2015年4月分)を発表した。それによると、海外、国内、外国人旅行を合わせた4月の総取扱額は、前年比3.4%増の4460億7807万円だった。海外旅行は前年比5.6%減の1360億1365万円と減少したが、外国人による訪日旅行は同32.9%増の177億6674万円、国内旅行も同6.7%増の2922億9768万円とプラス遷移を示した。なお、東武トラベルとトップツアーの合併により、2015年4月度から対象となる企業数は合計49社となっている。
旅行会社へのヒアリングによれば、外国人旅行では引き続きビザ緩和策の奏功により東南アジアからの旅行者増が好調、国内旅行では関西方面が継続して好調なほか、新幹線開通効果による北陸への旅行者増がみられた。一方、海外旅行は引き続きヨーロッパ方面の低調などがみられるとしている。
旅行商品ブランド(募集型企画旅行)では、4月の総取扱額は昨年とほぼ変わらず1120億6000万円(前年比0.0%増)、取扱人数合計は同3.0%減の281万0114人となった。そのうち海外旅行が前年比10.2%減の410億5680万円でマイナス推移。一方、外国人旅行は同23.8%増の7億5904万円、国内旅行が同6.9%増の702億4417万円となった。取扱人数は、海外旅行が前年比8.6%減の20万7109人、外国人旅行は同27.4%増の4万6185人、国内旅行は同2.9%減の255万6820人だった。
旅行会社別では、4月の海外旅行の取扱い額上位5社(JTB、H.I.S.、阪急交通社、KNT-CT、日本旅行)すべての前年比マイナス推移が継続。
外国人旅行では、取扱額1位JTB、2位日本旅行は不動となっているものの、3位と4位、5位と6位は拮抗。H.I.S.が前年比47.9%増の大幅プラスを示して4位から3位に浮上、さらに楽天は73.1%の大幅な伸びで6位から5位にランクアップする結果となった。
国内旅行では、上位5社すべてがそろって前年比プラス遷移。特に、日本旅行が14.9%増と1割以上の伸びとなったほか、阪急交通社は12.2%増の伸びでANAセールスと入れ替わり5位に浮上する結果となった。
なお、2015年4月より阪急交通社の実績はグループ3社(阪急交通社、阪急阪神ビジネストラベル、阪神トラベル・インターナショナル)の社内取引を相殺した数字が採用されている。
旅行会社別、海外旅行取扱額上位5社の直近12か月推移比較グラフは以下のとおり。
旅行会社別、外国人旅行(訪日旅行)取扱額上位5社の直近12か月推移比較グラフは以下のとおり。
旅行会社別、国内旅行取扱額上位5社の直近12か月推移比較グラフは以下のとおり。
(トラベルボイス編集部)