J.D. パワー アジア・パシフィックは、「2015年日本ホテル宿泊客満足度調査」の結果を発表した。これによると、価格別ランキングで1泊3万5000円以上の部門1位は、10年連続でザ・リッツ・カールトンとなり、強さを見せた。「チェックイン/チェックアウト」「客室」「F&B」など5項目でトップ評価を得た。
このほか、各部門の1位は、1泊1万5000円~3万5000円未満がリゾナーレ、9000円~1万5000円未満がリッチモンドホテルズ。9000円未満部門では2年連続でスーパーホテルとなった(各部門のランキング表は下記に掲載)。
今年の傾向としては、訪日外国人数の急増により稼働率と宿泊料金が上昇。高価格帯ホテルでは1500円~2500円、低価格帯でも500円~750円程度値上げとなったが、満足度には大きな変化はなかった。昨年と比べると「到着時に温かい出迎えがあった」という回答割合が5ポイント増の63%と向上しており、J.D.パワーでは迎え入れ時の配慮や工夫など、ホテル側の取り組みで宿泊料金上昇のネガティブな影響を防ぐことができたとしている。
ただし、最も稼働率が上昇したといわれる大阪地区では、特に「1泊9000円~1万5000円未満」の満足度が21ポイント減の626ポイントに低下した。宿泊料金の上昇は1200円と他の地域を上回り、料金に対する満足度は35ポイント低下となった。滞在中のトラブルでは「騒々しさ/騒音」が8ポイント増の24%、「客室の清掃状況」は10ポイント増の15%で、再宿泊の意向も7ポイント減の22%と最も低い結果となった。
調査対象は日本全国のホテルグループ・チェーン139ブランド。2015年8月にインターネットで調査し、全国18歳以上の男女2万6164人の回答を得た。
▼1泊3万5000円以上部門(対象:9ホテルブランド)
▼1泊1万5000円~3万5000円未満部門(対象:25ホテルブランド)
▼1泊9000円~1万5000円未満部門(対象:16ホテルブランド)
▼1泊9000円未満部門(対象:15ホテルブランド)