JALグループおよびANAグループの2015年度年末年始期間(2015年12月25日〜2016年1月3日)の利用実績がまとまった。それによると、JAL、ANAとも国際線は前年比増。国内線では、JALは供給を絞ったものの旅客数は増加。一方、ANAは前年と変わらない供給ながらも旅客数は微減となった。
JALグループ、国際線2.5%増も、欧州線は2.2%減、搭乗率も80%切る
まず、JALの国際線では、提供座席数が前年比2.5%増の31万3524席。旅客数は、その増加率を上回る同4.3%増の26万9366人と好調に推移した。搭乗率も前年を1.4ポイント上回る85.9%と高い数字を残している。
方面別の旅客数では、米大陸、東南アジア、オセアニア、中国、ハワイ、グアムの各路線で前年比増。特に提供座席数を同15.1%増とした米大陸線の旅客数はその増加率を上回る同21.6%増となった。搭乗率では、東南アジア、オセアニア、韓国、グアムの各路線で90%を超えた。一方、欧州線は、提供座席数を同5.6%増としたものの、旅客数は同2.2%減、搭乗率も79.6%で唯一80%を下回った。ピーク日は日本発が12月26日で搭乗率92.5%、日本着が1月3日で搭乗率94.6%だった。
JALグループ(JAL、JEX、J-AIR、JTA、RAC、JAC)の国内線の提供座席数は同3.1%減の130万9721席で、旅客数は同1.4%増の99万9413人。搭乗率は同3.4ポイント増の76.3%となった。方面別では、北海道、中国・四国、九州の旅客数が前年を上回り好調に推移。搭乗率が最も高い方面は関西で87.1%、次いで沖縄の81.5%となった。国内線のピーク日は下りが12月29日で搭乗率95.5%、上りが1月3日で搭乗率96.0%。
ANAグループ、欧州線旅客数は18%減、国内線微減、沖縄線は5.0%減
一方、ANAグループの国際線は、提供座席数が前年比13.4%増の31万7540席、予約数が同10.2%増の25万2214人、搭乗率は同2.3ポイント減の79.4%。旅客数、搭乗率ともJALを下回った。方面別では、JALと同様にテロの影響によって欧州線が苦戦。提供座席数を同4.5%減と絞ったものの、旅客数は同18%減と大幅に減少し、搭乗率も67%と低い水準となった。その他の路線の旅客数はいずれも前年比増。特にホノルル線は旅客数同28.6%増、搭乗率91.6%と好調だった。ピーク日は日本発が12月26日で搭乗率87.6%、日本着が1月3日で搭乗率89.3%。
国内線では前年とほぼ同じ194万2187席を提供したものの、旅客数は同0.8%減の140万7393人。搭乗率は同0.5ポイント減の72.5%だった。方面別の旅客数では、北海道、関西、中・四国で前年比増。提供座席数を減らした東北・北陸の旅客数は同8.9%減となった。このほか、沖縄では提供座席数を同0.9%増としたものの、旅客数は同5.0%減となった。ピーク日は下りが12月29日で搭乗率94.3%、上りが1月3日で搭乗率97.0%。