ヤフーの2015年度第3四半期(2015年10月1日~12月31日)の決算で、代表取締役社長の宮坂学氏は第3四半期の取り組みの一つとして「一休」株式の公開買い付けに触れ、「ショッピングなどの物販に続き、いよいよ “サービスのEC”分野でも伸ばしていく構えができた」と、トラベルや飲食店などにおける活動に本腰を入れる意欲を示した。
“サービスのEC”について宮坂氏は「先行しているトラベルをのぞき、日本ではほとんどない」と指摘。「2、3年前のトラベル領域に近い」とも語り、ヤフーがいち早く取り組むことを強調。「TOBが終わったらロケットスタートをしたい」とも語った。
また、期間中のeコマース国内流通総額は前年比32.2%増の4291億円と大幅に増加。このうち、トラベル事業や飲食店予約事業を含むショッピング関連は41.4%増の1453億円と飛躍的な伸びを示した。
ヤフーではこの3年間、スマホ経由の利用拡大や収益性の向上に取り組み、スマホ経由の利用率は6割に拡大。国内流通総額におけるスマホ比率は43.6%に広がった。今後はさらなる国内流通総額の拡大をはかり、ソフトバンク契約者やYahoo!プレミアム会員、Tポイント会員など、ヤフーに関連する会員基盤との連携によるクロスユースにも力を入れていく。
なお、第3四半期の業績は、売上高が82.6%増の1964億円、営業利益は13.7%減の431億円で増収減益。販促活動の強化を目的とする約100億円の先行投資によるもので、計画通りだという。