日本政府観光局(JNTO)発表による2015年1年間の訪日外国人数(推計)を豪・米・英3市場でみると、オーストラリアは前年比24.3%増の37万6200人、アメリカは前年比15.9%増の103万3200人、イギリスは17.5%増の25万8500人だった。アメリカは欧米市場で初の100万人を達成、伸び率ではオーストラリアが2割増を維持して好調だ。
2006年から2015年まで、直近10年間の豪・米・英3市場の訪日外国人数推移は以下のとおり。
なお、今回の年計は2015年12月の推計値発表に伴うもの。2015年12月は、オーストラリアが31.4%増の4万9400人、アメリカが22.2%増の8万9900人、イギリスが14.7%増の1万9400人。4市場すべてが12月として過去最高となったほか、オーストラリアは単月としての最高記録も更新した。
2015年1月~12月までの推移は以下のとおり。
2015年通年の状況としてJNTOは、オーストラリアでは2015年1月に発行された日豪経済連携協定(EPA)や航空路線の拡大などによりビジネス需要が好調となったうえ、閑散期に合わせたキャンペーンなども需要喚起に貢献したとしている。
アメリカでは経済安定にともなう個人消費支出が拡大、円安や燃油サーチャージ引き下げの効果などもみられたほか、米大手メディアで北海道や京都など日本の旅行地が多数挙げられたことも新たな需要掘り起こしにつながった。
イギリスでは円安や経済回復基調を背景に、訪日プロモーションの成功が旅行需要を喚起。日本で開催されたボーイスカウトの世界大会も人数の押し上げに寄与したほか、航空会社やOTAと連携したネット広告中心のプロモーションも功を奏したとしている。
(トラベルボイス編集部)