ITシステム開発の電通国際情報サービス(ISID)とデジタルマーケティング企業ラッパ(Rappa)社はこのほど、人工知能を使って消費者個人の好みに合う商品を提案するサービス(デジタルキュレーションサービス)の導入支援を開始した。大手クチコミサイトやオンラインショップ運営者を対象に導入支援をおこなうもの。
独自の技術により、例えば「この人が好みそうな宿泊施設・レストラン」「本人がまだ気づいていないニーズ」などを高い精度で抽出・マッチングできるという。
今回のサービスでは、解析技術にラッパ社の親会社UBICが独自に開発した人工知能エンジン「キビット(KIBIT)」を使用。
年齢や性別、消費行動履歴といったパターンをもとに解析するこれまでのやり方と違い、「個人の嗜好・感覚」「暗黙知」に着目した点が特徴だ。
具体的には、利用者が自分の好みに合うと感じたクチコミやレビュー情報をもとに、その内容を解析・学習し、利用者の嗜好や感覚を推定。さらにその結果をもとにネット上の情報とのマッチングを行う。例えば、その人が好きな映画情報から観光地や宿泊施設、本、音楽を提案するなど、複数分野にわたる個人の潜在ニーズにも対応できるとしている。
「キビット」エンジンを使った商品・サービスレコメンドの仕組みは以下のとおり。
複数分野にわたる活用イメージは以下のとおり。
サービス開始にあたり、ラッパ社は人工知能エンジンを提供、ISIDは顧客企業への販売活動やシステム開発、導入支援を担当する。両社は今回のサービスについて、商品やサービス販売事業への活用のほか、新製品開発やサービス改善にも活かしてほしいとしている。