国内27空港の収支、航空事業の黒字は8空港に減少、インバウンド消費は拡大 -国交省試算

国土交通省は国が管理する全国27空港について、2014年度の試算結果を公表した。

航空系事業の営業収益は2013年度の約972.7億円から約1048.25億円に増加。訪日外国人旅行者の急増による航空需要の拡大や、首都圏空港の昼間時間帯の発着枠の増加、LCCの新規就航や増便などにより着陸料などの収入が増加した。ただし、営業費用も前年度の約1225.5億円から約1267.38億円に増加した。

非航空系事業の営業利益は前年度の約206.1億円から約321.7億円となり、約115.5億円増加。経常利益でも、前年度の約159.6億円から約278.3億円に増加し、営業利益、経常利益ともすべての空港で黒字となった。非航空系事業の好調さは、航空需要の拡大や旅客数の増加に加え、インバウンド消費の拡大も、利益押し上げの好要因となった。


羽田空港の好調続く

発表されたEBITDA(利払前税引前償却前営業利益)試算によると、乗降客数がゼロだった八尾空港を除いた26空港のうち、航空系事業で黒字になったのは8空港で、前年よりも3空港減少。

航空系事業で黒字となった空港のうち、最大のEBITDAとなったのは羽田空港の375.36億円、次いで新千歳空港の約58.45億円、小松空港の約7.2億円が続いた。トップ3のうち、羽田空港と新千歳空港は若干前年を下回ったものの、小松空港は前年を上回った。

非航空系事業ではすべての空港で黒字。航空系事業と非航空系事業を合わせた試算では、黒字が18空港となり、前年よりも1空港増加した。非航空系事業でもトップは羽田空港が417.42億円で最大。2位は新千歳の87.86億円、3位は福岡の61.99億円、4位は那覇の52.90億円だった。

2013年度の試算についての記事>>

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