観光庁は、訪日外国人消費動向調査で2015年1月~12月の年間確報値と、訪日外国人への聞き取り調査をとりまとめた年次報告書を発表した。
それによると、2015年1年間での訪日外国人の消費総額は前年比71.5%増の3兆4771億円(速報値から変更なし)。一人当たりの旅行消費額は、前年の15万1374円から16.5%増となる17万6167円(速報値マイナス1円)で、いずれも前年の数値を大幅に更新して過去最高額となっている。
ヒアリング調査の結果によると、滞在期間の平均泊数は「10.2泊」。そのうち観光・レジャー目的の平均泊数は5.9泊で、特にインドや欧州圏、カナダ、オーストラリアでは10泊以上の長期滞在が目立つ結果となった。
日本への来訪回数は「1回目」(41.3%)が最多で、「2回目」(17.0%)が続いた。一方で、全体の13.8%が「10回目以上」と回答。なかでも香港(10回目以上が21.1%)、韓国(19.4%)、台湾(18.4%)、ロシア(17.8%)などでリピート率が高いことがわかった。
国・地域別滞在日数は以下のとおり。
旅行手配方法で最も多かったのは、「往復航空(船舶)券や宿泊等を個別に手配した」(62.1%)。続いて「旅行会社などが企画した団体ツアー参加」(25.6%)、「往復航空(船舶)券と宿泊等がセットになった個人旅行向けパッケージ商品の利用」(12.3%)。それぞれの平均購入単価は「個別手配」が8万9970円、「団体ツアー」が14万9276円、「個人旅行パッケージ」が13万7300円となっている。
なお、全体の9割が「訪日旅行に満足」("大変満足"と"満足"の合計)と回答。昨年と比較すると「大変満足」とする回答は台湾で1.1ポイント増、中国で3.6ポイント増。その一方で、韓国では1ポイント、米国では3ポイント減少したことが分かった。
また、「必ずまた日本に来たい」割合は、前年比0.3ポイント増の57.9%。ここでも台湾と中国で「必ず来たい」人の割合が増加した。日本で次回やりたいこととしては「日本食を食べること」「ショッピング」 「自然・景勝地観光」「温泉入浴」「繁 華街の街歩き」などが上位になったという。
聞き取り調査は、国内の約20の空海港・国際線ターミナル搭乗待合ロビーで四半期ごとに実施されたもの。主要国籍・地域20および「その他」の21エリアが対象。合計サンプル数は9710だった。