旅先テレワーク利用者が滞在先で生活するために必要な食事や洗濯、託児サービスやヘルスケアなど、旅先テレワーク誘致に必要な環境整備について、自治体やDMOが行うべきことについて紹介します。
必要な生活サービスを把握し、事業者に理解を得る
旅先テレワークで、滞在中に利用されることが考えられる生活関連の施設やサービスには、以下があります。
- 食事・・飲食店、スーパー、野菜など地元のものが買える直売所
- 洗濯・・コインランドリー、クリーニング
- 子供連れの場合・・託児所、保育所、ベビーシッター
- その他・・宅配、レンタカー、レンタサイクル
滞在が長めになれば、宿泊施設で出される食事だけでは飽きてしまうので、町の飲食店で食べたり、キッチンで自炊したりといったことが考えられます。洗濯も必要となり、子ども連れで滞在する場合は、一時的に子どもを預けたいというニーズも少なくありません。
このように列記してみると、一般的な観光よりも幅広く、住民の生活に密着したものが多いことがわかります。自治体がリードして旅先テレワーク受け入れを検討している場合は、これらの事業者にあらかじめ声をかけ、理解と協力を求める必要があります。あらかじめそうした準備をすることで、地域としての受け入れ態勢が整い、利用者の快適な滞在や住民の理解促進につながると言えます。
利用者にわかりやすく見せる工夫を
これらの施設やサービスはどこにあるのか、利用料金はいくらかなどの情報を利用者が一つ一つ調べるのはかなり大変です。
旅先テレワークで役立つ生活関連サービスの情報を、一覧にまとめてホームページに掲載したり、マップを作成することは、利用者にとって非常にありがたい取り組みです。また、そうしたツールの存在は、「うちの地域は旅先テレワークを歓迎しています」という強いアピールやメッセージにもなります。
医療機関と連携し、フローを考えておく
コロナ禍が続いている現在、旅先テレワーク利用者が滞在中に体調を崩したり、感染が疑われるケースは当然あり得ます。いざという時に慌てないよう、どのように対応すればいいかを考えておくことも必要です。自治体やDMOが宿泊施設の団体や地域の医療機関や保健所と情報を共有し、体調が悪くなった場合のフローを共有できれば理想的と言えます。
参照:「旅先テレワークと観光衛生マネジメント」