旅先テレワーク利用者が余暇を楽しむためのアクティビティや観光、リラックスするための施設など、旅先テレワーク誘致に必要な環境整備について、自治体やDMOが行うべきことについて紹介します。
行政区域を越えた観光コンテンツの情報を提供
旅先テレワーク利用者が余暇を楽しむ場所は、滞在している地域のみに限りません。滞在が長期化するほど、滞在する地域の行政区域内にとどまらず、近隣の市町に日帰りであちこち足を延ばすことが想定されます。
自治体やDMOに求められる役割は、自分の地域に滞在する旅先テレワーク利用者の立場に立ち、「このくらい足を延ばしたら、こんなアクティビティが体験できる」「こんな風景の中でリラックスできる」と、余暇で楽しめるコンテンツの情報を幅広く集め、利用者に発信することです。
その際に自分の地域だけに囲い込もうとせず、行政区域を越えて魅力あるコンテンツの多様な選択肢を提供することが、結果的に滞在先として選ばれることにつながると言えます。
地域連携や二次交通の整備も視野に
旅先テレワーク利用者は、レンタカーで動く人もいれば、公共交通機関を利用して訪れる人もいます。後者の人たちが余暇を求めて近隣地域に足を延ばす場合、その「足」をどうするかという二次交通の問題が出てきます。
インバウンドの誘致について、多くの地域で検討課題とされてきた二次交通ですが、旅先テレワーク誘致にもそのまま課題として引き継がれていると言えます。コロナ禍が続く中、感染症には十分な配慮が必要ですが、例えば隣接する地域同士でバスを共同運行するなど、行政区域を越えた地域間連携にも目を向ける必要があります。
客層に応じてコンテンツ情報を整理
旅先テレワークのスタイルはさまざまで、単独で行う場合もあれば、配偶者や恋人を同伴するケースもあります。家族連れの場合も、家族全員で来るケースもあれば、お母さんだけ、あるいはお父さんだけが子連れで行うケースなど考えられます。
それぞれの客層によって余暇に求めるものは異なり、利用者は自分に合った情報をできるだけスムーズに得ることを望んでいます。自治体やDMOには、子連れで楽しめる場所、単独でのんびりリラックスできる場所など、客層に応じてそれぞれに合うコンテンツは何かを考え、整理してわかりやすく発信することが求められます。