ワーケーション誘致に関連する支援について(自治体)

ワーケーション誘致について、都道府県や市町村などの自治体が今、多く行っている支援、今後考えられる支援について紹介します。

通信や備品への支援拡大、空き家活用支援も

ワーケーションの受け入れ環境を整備したい宿泊施設などの事業者に対して、Wi-Fiのルーター購入や回線契約にかかる初期費用に支援を行う市町村は、かなり多く見られます。作業に必要なデスクやチェア、パーテーションなどの備品購入に対して支援するケースも増えています。これらは、ベーシックな支援となりつつあります。

これらの支援から一歩進んで、ワーケーション受け入れに空き家を活用することに対し、支援を行っているケースもあります。長野県茅野市では、利用されていない空き家や空き別荘をワーケーション用の貸出施設として利用できるよう、必要な通信環境等の設備整備、施設改修を行う助成を行っています。空き家活用を支援する取り組みは、今後も広がりが予想されます。

情報を一元化したポータルサイトの設置

ワーケーション利用者にとってハードルとなっているのが、情報収集です。ある地域でワーケーションをしたいと考えたとき、ワーケーションに適した宿泊施設を探したり、生活に必要な店やサービスを探したり、幅広い範囲に渡る情報の一つ一つを個別に検索するのはかなり手間がかかります。
「行きたい地域で、ワーケーションに関連した情報が一カ所に集約されているとありがたい」というのは、よく聞く声です。

和歌山県では、ワーケーションに関連する情報をワンストップで見られるサイト「Wakayama Workation Networks」を設置しており、ワーケーションに向く宿泊施設、ワーキンスペース、アクティビティ、コーディネーターが一覧化されています。こうした情報の一元化は、自治体に求められる重要な役割であり、こうした形の情報発信は、宣伝ツールとしても非常に有効です。

レンタカーなど交通面への助成も

奈良県では、ワーケーションで訪れたレンタカー利用者に対する助成の取り組みを始めています。指定のワーケーション施設を利用してアンケートに回答した人に、割引を行うというもので、県が割引分の助成を行っています。
「ワーケーション誘致に必要な環境整備3 (遊ぶ&リラックス)」でも、二次交通整備の必要性についてふれましたが、こうした形でサポートするのもアイデアの一つと言えます。