「出雲大社の平成大遷宮」の経済効果は344億円、観光客は755万人増加

日本銀行松江支店は2、2013年における出雲大社の平成の大遷宮による島根県への経済波及効果が予想値を大きく上回り、344億円に達した模様だと発表した。2013年9月に公表した特別調査で試算された予想値は推定285億円。予想値は県内の主要な温泉地と観光施設の2013年前半の実績と、聞き込みに基づく後半の予想により試算。2014年に島根県が公表した2013年の観光入込客延べ数の実績値(速報)を用いて、このほどより精密な経済波及効果を再試算した。

それによると、観光入込客延べ数は3674万人で、2013年9月の予想の延べ数3272万人を約400万人上回った。2012年と比較すると755万人の増加。宿泊客と日帰り客別の1人当たりの観光消費単価を元に島根県の波及効果分析ツールで計算すると、観光消費額は年間で321億円増加したことが推定される。観光消費額からさらに総合効果を試算すると、島根県の生産額を344億円誘発した計算になる。過去10年の県の実質成長率がほぼゼロであったことから、この増額が出雲大社の平成の大遷宮がもたらしたとすると、島根県の経済成長率と雇用者数を約1%も増やしたことになるという。

また、隣県の鳥取県では島根県に近い温泉地ほど宿泊客数の増加幅が大きく、出雲大社の平成の大遷宮は島根県の収容人数を超える宿泊需要をもたらし、鳥取県にも経済波及効果を及ぼしたと指摘している。

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