近畿日本ツーリスト(KNT)は2014年12月に発売する「スマートツーリズム ウェアラブル眼鏡でリアル体感!江戸城天守閣と日本橋復元3Dツアー」を皮切りに、「スマートツーリズム」を推進する。
スマートツーリズムとは、ウェアラブルPCやパーソナルモビリティなど最先端情報通信技術による次世代ツーリズムのこと。KNTでは、2020年以降の会社の未来を立案する組織として新設した「未来創造室」で、「社会の要請に基づく成長事業領域におけるビジネス展開」を柱の一つとしており、このなかで2020年に現在の15倍の600万台になると見られるウェアラブル端末市場ビジネスへの参入を決めた。
今後はウェアラブル端末のスマートグラスを利用し、失われた文化財や街並み、歴史的事件などをバーチャル上に復元・再現。可視化させた文化的・歴史的資源を自然環境、伝統文化などと調和することで地域の魅力を再発見するツールとして活用できることを提案し、誘客を図っていく。このほかスマートツーリズムでは、訪日観光客に対する言語対応やユニバーサルツーリズム、サステナブルツーリズムとの連携も視野に入れている。
第1弾の「スマートツーリズム ウェアラブル眼鏡でリアル体感!江戸城天守閣と日本橋復元3Dツアー」は、複合現実(MR)ソリューションを提供するアスカラボと共同で開発。皇居東御苑や日本橋、スカイツリーを訪れ、スマートグラスで江戸城天守閣と日本橋の往時の姿を、3Dパノラマ映像で体験する。スマートグラスはエプソン製の眼鏡型ウェアラブル端末を使用。ツアー実施は2015年2月の予定で、旅行代金は昼食を含み1人1万2000円(小学生以下はスマートグラス使用不可)。