外務省は先ごろ発表していた中国人に対するビザ発給要件の緩和を、2015年1月19日から開始することを決定した。緩和内容は3つで、新たに「相当の高所得を有するものとその家族」に対しては、特定の訪問地要件を設けない全国対象の数次ビザを開始する。有効期間は5年。1回の滞在期間90日以内だ。
また従来、「十分な経済力を有するものとその家族」を対象とした個人観光客の沖縄・東北三県数次ビザでは、訪日歴に応じて経済力の要件を緩和。新たに「一定の経済力を有する過去3年以内に日本への短期滞在での渡航歴がある者とその家族」も対象とし、家族のみの渡航も可能とした。ただし、滞在期間は90日から30日に短期化する。
このほか、商用目的や文化人・知識人に対する数次ビザでは、従来行なっていた日本への渡航歴要件を廃止し、日本側身元保証人からの身元保証書などの書類要件を省略する。
なお、日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2014年1月~11月までの訪日中国人客の数は、前年比82.2%増の221万9300人に拡大している。