日本政府観光局(JNTO)発表による訪日外国人数をタイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア4カ国の比較でみると、2014年12月(推計値)はタイが前年比36.2%増の7万6300人、シンガポールが同25.3%増の4万7800人、マレーシアが同37.8%増の3万9300人、インドネシアが同39.7%増の2万3700人。直近4カ月にわたり4カ国すべてが前年比を上回る結果で、タイは12月単月での過去最高を記録した。
年間合計の推移では、4市場すべてで過去の年間最高記録を更新した。伸び率でみると、タイとマレーシアはともに前年比40%超の大幅増、シンガポールも20%増となった。このうちタイは2012年以降毎年20万人レベルでの大幅増が継続しており、2014年は65万7600人に到達。年間訪日人数の上位5市場(台湾、韓国、中国、香港、アメリカ)に続く数字を記録した。
直近10年間の訪日外国人数の推移は以下のとおり。
2014年1月から12月の推移は以下のとおり。
2014年通年の状況としてJNTOは、タイでは7月に開始されたビザ免除を受けた積極的なプロモーションやLCCの新規就航などが利用者増に大きく寄与したとみている。シンガポールでは、円安傾向の継続に加えて若年女性の個人旅行者向けキャンペーンなどが主な要因となり効果をもたらした。マレーシアではラマダン(断食)明け休暇移動の影響により8月は伸びが落ち込んだものの、ビザ免除の効果や各種共同プロモーションが年間を通じて奏功。インドネシアでは景気後退により消費者心理が落ち込む傾向にある一方で、JNTOジャカルタ事務所の開設を契機としたプロモーション強化が訪日数増を誘導、訪日需要をもたらしたとみている。
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直近10年の訪日外国人数をグラフでまとめ、2014年は過去最高の1341万4000人に(トラベルボイス編集部)