不動産事業を展開する大京は、空き家対応ビジネスとして「大京バケーションレンタル事業」を展開する。この事業は、マンションの空室を賃貸活用し、利用者が滞在する付帯サービスも提供するもの。大京が展開する高齢化や建物の老朽化、空き家の増加などの問題を解決する「リ・モデル事業」の第1弾として開始する事業で、スタートは2015年3月。国家戦略特区の沖縄を皮切りに、2020 年には売上20億円を目指して主に三大都市圏で積極展開していく計画だ。
事業の流れはこうだ。同社が空室状態のマンションやセカンドハウス利用で未使用期間となっている不動産オーナーとサブリース契約または、資産有効活用に関する運営受託を締結。不動産を利用したいユーザーとは、定期賃貸借契約で貸し出す。
3月にスタートする沖縄県は、国家戦略特区の対象区域。国家戦略特別区域法第13条の旅館業法適用除外の認定事業が開始されれば、7日から10 日以上の定期賃貸借契約が可能になる。同社は、受託管理する県内のマンションが約6000戸あり、マンションの空室を利用しやすい仕組みが整うことで、観光振興などの地域の地場産業に貢献できるとしている。
事業展開では、オーナーと利用者に建物の維持管理や緊急対応などグループ各社の既存サービスを提供。将来的にホテルのような家具を設置したりリフォームをすることも想定しており、地元企業などと連携した新たなサービスなどで施設利用の付加価値を高めていく方針だ。
なお、平成25 年住宅統計調査によると、住宅における空き家は約820 万戸に拡大。大京グループが受託管理するマンションは52 万戸超で、その居住者の高齢化や建物の老朽化、空室の増加などの課題も多岐にわたっているという。同社は、こうした居住者の「お困りごとを解決する」ことや「域社会の活性化につながる新しいビジネス」として新たな事業を検討してきたとしている。
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(トラベルボイス編集部)