フランス観光開発機構は、パリの主要観光施設などの現在の営業状況をまとめて発表した。2015年11月13日に発生したパリ同時テロを受け、フランス政府は緊急事態を宣言、治安と通行についての例外的措置をとっているが、ルーブル美術館やヴェルサイユ宮殿などはすでに一般向けの公開を再開している。また、イル・ド・フランス地方の公共文化施設は、16日午後から一般公開を再開。エッフェル塔、フィルハーモニー・ド・パリ、グラン・パレ、ポンピドゥーセンター、ノートルダム寺院なども現在は開館している。
しかし事件の起きたパリ郊外サンドニにあるサンドニ大聖堂、凱旋門は、現在もまだ閉鎖が続いている。
主要な観光アトラクションも、営業を再開しているところが多い。リド、クレイジー・ホース、バトー・パリジャン、ムーラン・ルージュは17日から、ディズニーランド・パリ、バンセンヌ動物園、パリ水族館は18日から営業を再開。また19日には、シャンゼリゼのクリスマスマーケットと、コンコルド広場の観覧車も再開した。デパートや大型ショッピングセンターも、通常通り営業中。
一方、18日に予定されていたシャンゼリゼのクリスマスイルミネーション点灯式、サンジェルマンの雪のイベントは中止された。11月30日~12月11日に開催が予定されている国連気象会議(COP21)は、予定通り実施されるが、11月29日~12月12日に実施予定だった「気象のための行進(Les marches pour le climat)」は中止となる。
パリ空港では、通常通りのオペレーションが行われており、全ての国内線、国際線が運航中。ただし、搭乗前の検査は強化されており、通常よりも、待ち時間が長くなっているという。フランス国鉄(SNCF)も、国内・国際路線ともに通常運行しているが、国際線の検査については、通常よりも時間がかかっているため、時間に余裕をもって移動する必要があるようだ。フランス当局は、陸路、鉄道、港、空港など、すべての国境でパスポートコントロールを実施している。
パリのメトロ、バス、トラムウェイ、高速近距離交通(RER)は、すべて通常通り運行している。
そのほか、パリの緊急観光情報についてはhttp://www.parisinfo.com/へ。