【年頭所感】ヤフー執行役員 小澤隆生氏 ― 「一休」など新たなグループ企業と化学反応を、高級路線に期待

ヤフーの執行役員ショッピングカンパニー長、小澤隆生氏が2016年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

小澤氏は、同社が掲げた「eコマース革命」から2年、「予約革命」発表から1年半を経過して2016年を迎えたことに言及。これまでの好調な成長に甘んじることなくさらに営業人員体制強化、システム増強などを進め、ECやオンライン予約業界に風穴を開けていく方針を発表。さらに、新たにグループ会社となった宿泊予約システム会社ダイナテックや高級宿泊予約「一休」との強力な化学反応により、宿泊市場の活性化につなげていきたいとしている。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。

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謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

「インターネットで買えないものがない世界を作りたい。そのために、まず売り手の摩擦係数をゼロにする」―この理念に基づき、弊社がECプラットフォーム業界の常識を覆す“出店料、ロイヤルティ無料”の「eコマース革命」を発表してから早2年が経ちました。「Yahoo!ショッピング」はお蔭様で市場の成長率を大きく上回る目覚しい発展を続けており、日本最大級のインターネットオークションサイト「ヤフオク!」も堅調に業績を伸ばしております。

このように、物販の世界では少しずつではありますが目に見えた成果が出始めており、引き続き日本のEC化率の促進に貢献する所存でありますが、一方で、我々が大変興味を抱いている領域のひとつに「サービスEC」と呼ばれるオンライン予約事業があります。「eコマース革命」の発表から遅れること約半年、「何でもインターネットで予約できる」世界を確立すべく、「Yahoo!トラベル」「Yahoo!予約飲食店」の2サービスにおいても「予約革命」と題して、“掲載料、成約手数料無料”の施策を打ち出しました。

「予約革命」から1年半が過ぎ、「Yahoo!トラベル」は、有り難いことに宿泊施設の皆様から多大なるご支援とご協力を賜ることができ、飛躍的な成長を遂げています。正直なところ、97年にサービスを開始するも競合他社に大きく水をあけられ、出遅れていたサービスでありました。革命を機に何とか巻き返しが図れてきたのではないかと思っています。このご支持に甘んじることなく、弊社でも営業人員体制の強化、システム増強等に加え、弊社負担によるポイントキャンペーンなどプロモーションにも力を入れており、目下、宿泊施設の皆様と一体になりながら、オンライン予約業界に風穴を開けたいと考えておる所存です。

また、昨年は、事業的に非常に大きな変化もございました。

まず一つは、ホテル情報システムインテグレーションサービスのリーディングカンパニーであるダイナテック株式会社の全株式を取得、Yahoo! JAPANグループの一員となって頂いたことです。

宿泊施設様の直販支援を強化し、プラットフォーム側も施設様側もwin-winの関係を築くことによって、国内旅行宿泊市場をますます活性化させたいと考えております。

もう一つは、高級旅館・ホテル・レストラン予約サイト「一休」を同じくグループ会社として迎え入れる発表をしたことです。これから益々伸びるであろうオンライン宿泊・飲食店予約領域において、“高級”という圧倒的な強みを持つ唯一無二の企業を新しいパートナーにする事ができ、本当に嬉しく思っております。Yahoo! JAPANの集客力と「一休」の持つオンリーワンのブランド力を掛け合わせることにより、さらに強力な化学反応を起こせるのではないかと期待しています。

2016年も、Yahoo! JAPANは宿泊施設をはじめとした業界の皆様と連携しながら、益々精進し、常に結果を残していきたいと考えております。

本年も引き続き、皆様のご支援・ご鞭撻を何卒宜しくお願い申し上げます。

ヤフー 執行役員ショッピングカンパニー長

小澤隆生

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