エアライン客室乗務員の「多国籍な仲間と働く3つの心得」、エミレーツ航空が公開、クレーム対応術も

エミレーツ航空は、客室乗務員の「心得」をとりまとめて公開した。約130か国の国籍からなるスタッフが仕事をする同社が、スムーズに業務を遂行するための「3つの心得」に加え、クレーム対応時のポイントなどを公表したもの。

同社によれば、「多国籍な仲間と働く心得」は下記3点という。

  1. 違いを受け入れることが大前提!
  2. "憶測"は良好な人間関係の壁になる!
  3. 勇気をもってコミュニケーションを!

1つ目の「違いを受け入れること」では、同僚や上司、部下との考え方や価値観の違いは少なからずあるものの、それらをまずは受け入れことがコミュニケーションの第一歩だとする。また、違いをポジティブにとらえて「理解する姿勢を見せる」ことが、良好な職場環境につながるとしている。

2つ目「"憶測"は良好な人間関係の壁になる」では、多様性に富んだ環境では、"大丈夫だろう"、"たぶんこんなことだろう"など、推測に基づいた判断は大きな問題に発展するリスクがあると警鐘を鳴らす。特に、日本では問題にならない行動でも異なる文化圏では失礼に当たることがあると理解しておき、誤解や問題が発生した場合には、憶測や思い込みでの言動は避け、自分で説明してから相手の意図をきちんと聞くことが重要とする。

3つ目「勇気をもってコミュニケーションを」は、多国籍企業では、語学力に自信がなくても積極的にコミュニケーションをとることが重要だと示唆する。同社では良いチームワークを実現するために、たとえ初対面の相手でも積極的に話す努力が必須。その行動によって相手のことを尊重し、フレンドリーでありながら忍耐強く相手を理解する環境が生まれるという。

クレーム対応時の合言葉は――

エミレーツ航空:報道資料より

また、同社では顧客からの要望やクレーム対応時の心がけとなる合言葉「

LEAP(リープ)」があるという。これは、

Listen(傾聴する、相手の言い分をよく聴くこと)、

Emphathize(共感する、相手の気持ちに寄り添い、心情理解とお詫びをすること)、

Ask Open Question(お伺いする、他にも何か質問がないか尋ねる)、

Paraphrase(自分の言葉で言い換える、自らの言葉で問題をきちんと理解したことを示す)の略語。

併せて「かしこまりました。ご要望にお応えするために最善を尽くしますので、少々お待ちください」というフレーズは、コミュニケーションを通じて問題解決につなげる魔法の言葉だとしている。

今回の取り組みは、2017年3月26日より予定されるエアバスA380の成田路線導入に合わせたもの。同社では、客室乗務員のコミュニケーションスキルを一般のビジネスシーンでも利用してほしいとしている。

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