2034年に米国航空会社が輸送する旅客数は11億5000万人に -米連邦航空局予測

米連邦航空局(FAA)は、2014年から2034年にかけての年次航空予測を発表。今後20年間で、毎年旅客数は増加を続け、それに合わせて米国の航空体制も成長し続けていくだろと予測した。アンソニー・フォックス運輸長官は「オバマ政権は、米国経済における航空の役割の重要性を十分認識している。航空需要は今後も力強く、空港や航空機の利用もさらに増えていくだろう。そのために、我々は航空業界をさらに発展させていくために必要な措置を講じていく」とコメントしている。

FAAが発表した予測によると、航空需要のひとつの指標となるRPM(旅客マイル)の今後20年間の平均成長率は、米国キャリア全体で年2.8%。2034年の米国キャリアのRPMは、2013年レベルよりも約76%高くなると見込まれている。また、米国キャリアが輸送する旅客数は2014年で前年比0.8%増の7億4,550万人となり、2034年には11億5000万人に達すると予測。搭乗率は2013年の83.2%から2034年には83.8%になると見込んでいる。

旅客だけでなく、貨物の需要も今後20年間で大幅に伸びると予測。RTM(貨物マイル)は、年平均4.1%で成長し、2034年までには現在の2倍以上になると見込んでいる。このほか、FAAが管理する国内空港の発着回数は。2013年の4990 万回から2034年には6190万回に増加すると予測した。

FAAのマイケル・フエルタ長官は「今後、この予測にともなって、業界を大きく変革していく必要がある。システムがより複雑になるにつれて、米国内でも世界でも、安全で効率的な航空旅行を求める需要に応える新しいテクノロジーが必要になってくるだろう」とコメント。今後、業界の変革や予測される成長に向けて、フエルタ長官は、米国が航空旅行でとるべき4つの戦略的イニシアティブを指摘している。

  •  FAA内で、あるいは業界や世界のスタークホルダーに対して、これまで以上に賢明でリスクに基づいた決断をするために、安全管理の原則を積極的に活用することで安全性の基準を上げる。
  •  新しいタイプの利用者を取り込みながらも、コストを削減し、より効率的な運航を促すために、最新テクノロジーを採用することで、既存のサービスとインフラの近代化とのバランスをとる。
  •  世界での安全性や効率性を継続的に改善していくために、米国はリーダーシップをとって国際基準を作っていく。
  •  国内航空体制の変革を実施していくために、リーダーシップや技術を持った人材を育成していく。

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