楽天の2016年12月期第3四半期(2016年1月1日~9月30日)の連結業績で、楽天トラベルを含む国内EC部門流通総額は前年比10.0%増の7554億円となった。売上収益は6.7%増の7730億円、営業利益は17.3%減の2070億円。営業利益は2ケタ減だが、減少幅は前四半期の24.6%減より縮小し、営業利益率では2.7ポイント増の26.8%に改善したことから、楽天では営業収益の低調は底を打ち、改善基調に入ったと見ている。
国内ECを牽引した施策がポイント施策「スーパーポイントアッププログラム(SPU)」によるもの。楽天グループの資産を活用したロイヤリティ向上施策で、前四半期から新規客や休眠顧客の復活がプラスに転じている。
また、楽天市場の実績だが、モバイルの流通総額比率が前年同期より8.5ポイント増の59.8%とほぼ6割に拡大。アクセスで見ればモバイル経由は7割を超えるようになったという。
モバイルでは特にアプリに力を入れていく。アプリに1回ログインした人とブラウザのみの人の購入額を比較数すると、アプリ経由の利用者の方が年間の平均利用額が高額であるのが理由。その差は2014年7月には、1人当たり年平均1万5000円だったが、2016年9月には2万5000円と年々高額になっており、前出のポイント施策のとの相乗効果の結果と見ている。