定期航空協会と全国空港ビル事業者協会は、政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議での提言を受けて、「航空分野における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を策定した。講じるべき具体的な対策として、従業員向けの対策と利用者向けの対策に分けて列記している。
従業員向けの対策としては、健康管理の徹底、テレワークや時差出勤の積極的な活用、勤務中の定期的な手洗いや消毒、マスクの着用、業務範囲・フローに応じたゾーニング、屋内での休憩中の換気や3密回避の取り組みの徹底、設備や器具の消毒、不要不急の部外者の立ち入り禁止に加えて、従業員の「新しい生活様式」への意識向上も求めている。
利用者向け対策については、空港ターミナルではホームページ、SNS、ポスター、デジタルサイネージなどを活用し、手洗いやマスク着用はじめとする咳エチケットなどの感染対策を呼びかける。出発フロア/到着フロア、保安検査場、出入国検査場、手荷物受取所、レストラン、売店などでは、可能な限りの換気、高頻度接触箇所の消毒、3密回避のためテーブル・椅子などの一部撤去、ソーシャル・ディスタンス確保のための誘導や表示などを実施する。
機内では、旅客になるべく会話をさけることを呼びかけるとともに、マスクの着用を要請。機内食については、旅客との接触をできるだけ避けるためにサービス時間を短縮。国内線ではサービスの簡素化を図り、国際線ではボックスでの提供や選択肢を一品にするなどのサービスに切り替える。
このほか、トイレ利用前後で手洗いの徹底を呼びかけ、蓋を締めて汚物を流すことを案内。機内設備では、利用者の接触が多い箇所の消毒を徹底する。