アメリカン航空は、ダラス・フォートワース空港で、米運輸保安局(TSA)との協力によって、顔情報を入力したアメリカン航空モバイルIDのみで保安検査(TSAPreCheckチェックポイント)を通過できるシステムを導入した。利用できるのは、「TSAPreCheck」に登録している同航空アイレージプログラム「AAdvantage」会員で、米国の運転免許証あるいはパスポートを保有している旅行者(米国市民、または永住者)。
TSA PreCheckは、事前に登録・承認済みの旅客に対して空港出発時の保安検査を簡略化しているもの。対象者は保安検査場で専用レーンを使い、検査時に靴、ベルトなどの着脱や、ノートパソコン、液体物を取り出す必要がない。
モバイルIDを作成するには、まず「Airside Digital Identity App」をダウンロード。顔写真、運転免許証あるいはパスポートをスキャンし、AAdvantage会員番号を入力する。
保安検査を通過する際には、携帯電話に表示されるQRコードを提示し、アメリカン航空のモバイルIDをTSAと共有することに同意。TSAPreCheckチェックポイントでは顔認証を行い、暗号化された画像がアメリカン航空のモバイルIDと照合される。通常5秒未満で保安検査は完了するという。
アメリカン航空では今後、マイアミ国際空港、フェニックス国際空港、ワシントンレーガンナショナル空港などのTSAPreCheckチェックポイントにも展開する予定。また、将来的にはセルフチェックイン機、手荷物預け入れ、国内搭乗ゲートにも同様の技術を展開する計画にしている。