観光庁は、最近の訪日外国人の動向分析として、訪日外国人消費動向調査2013年4月~6月期の結果から、日本滞在中の旅行情報収集でのスマートフォン(インターネット)の利用状況と利用者の傾向を発表した。「日本滞在中に役立った旅行情報源」としてスマホを選択した割合は、2年前の2011年4月~6月の10%から2013年4月~6月は43%に急増。パソコン(35%)を上回り、今やダントツの1位となっている。
ただし、訪日客の国籍・地域によって利用傾向が異なり、東アジアの訪日客はスマホ(44%)の利用に伴いパソコン(29%)は縮小。若い世代ほどスマホの利用率が高く、20代以下は54%、個人旅行客の50%がスマホを選択している。また、滞在中の旅行情報をスマホで収集する人が旅行前の情報収集で役立ったものは、個人のブログ(55%)が最多。日本滞在中にスマホ以外で旅行情報収集に役立ったものでは、パソコン(38%)、観光案内所(32%)に次いでスマートフォンのみ(29%)が約3割おり、東アジアの訪日客は他の情報源を使用しつつも、徐々にスマートフォンへの利用に集中しつつあることがうかがえる。
一方、欧米豪の訪日客はスマホ(44%)の利用は増加しているが、依然としてパソコン(56%)が上回る。スマホの利用者は30代が53%と多く、初来訪者が45%で来訪回数が増えるほどスマホの選択率は下がる傾向にある。滞在中のスマホ利用者が旅行前の情報収集で役立ったものは、ガイドブック(55%)と自国の親族・知人(55%)が最多。日本滞在中にスマホ以外で旅行情報収集に役立ったものは、パソコン(56%)、観光案内所(47%)、旅行ガイドブック(29%)が多く、スマートフォンのみ(12%)は最も少ない。欧米豪の訪日客はスマホの利用が増えつつも、パソコンやガイドブックなど複数の情報源を併用していることが分かった。
なお、今回のデータは訪日外国人消費動向調査2013年4月~6月期の調査対象者のうち、主な来日目的が「観光・レジャー」で、滞在日数が「90日以内」の人の平均値。