政府、「ライドシェア解禁」を決定、2024年4月から、タクシー事業者以外の参入の議論も

政府は、2024年4月からライドシェアを部分的に解禁することを決めた。2023年12月20日に開催された第3回デジタル行財政改革会議で、2024年4月から地域の自家用車や、一般ドライバーを活用した新たな運送サービスを開始すること盛り込んだデジタル行財政改革中間取りまとめ案を議論、それを受けて決定した。

岸田首相は「全国各地で深刻となっている地域交通の課題を踏まえ、ライドシェアの課題に対応する」と発言。タクシー規制の合理化を進めるほか、交通空白地域で自治体、商工会、農協などが運営できる非営利型運送サービスについて、年内から大幅に改善し、手引きの公表、各種交付金による財政支援などを通じて、導入を推進していくことも明らかにした。

そのうえで、岸田首相は、タクシー事業者以外の者がライドシェア事業をおこなうことを位置付ける法律制度について、年明けから来年6月に向けた議論を開始するにあたって、関係大臣に課題整理を進めることを指示した。

このほか、自動運転の事業化に向けた取り組みにも言及。「社会的なルール整備に加え、警察を含めた関係機関が連携する枠組みの立ち上げと、社会実装を全都道府県で進める」と述べた。

デジタル行財政改革の中間取りまとめ

デジタル行財政改革会議は、デジタル行財政改革中間とりまとめをおこなった。交通分野では、自家用車・ドライバーの活用として、都市部を含め客観指標化されたデータに基づいて、タクシーが不足する地域・時期・時間帯を特定。そのうえで、タクシー事業者が運送主体となって、地域の自家用車・ドライバーを活用し、アプリによる配車とタクシー運賃の収受が可能な運送サービスを2024年4月から提供する。

また、2023年内から従来の自家用有償旅客運送制度を大幅に改善し、その実施効果の検証に基づいて、タクシー事業者以外の者がライドシェア事業をおこなうことを位置づける法律制度について2024年6月に向けて議論を進めていく。

さらに、タクシーやバスのドライバー確保に向けて、2種免許の要件緩和や地理試験廃止など規制緩和を進める。

自動運転については、全都道府県での初期投資支援、デジタル情報配信道などの整備、交通事故などに対する社会的ルールを検討する場の設置などについて、2024年5月を目途に一定の結論を出すほか、審査手続の透明性・公平性の確保策を検討し、関係省庁の枠組を発足させる。

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