アジア10か国の訪日旅行キーワード検索傾向、韓国では沖縄・大阪が急上昇 ーアウンコンサルティング

アウンコンサルティングは、アジア10か国・地域における日本の観光地検索の推移を調査した。人気観光地名と、「旅行」または「観光」、「ホテル」、「ツアー」の各キーワードの組み合わせで検索されたものが対象で、調査時期は2013年9月~2014年8月。*図表はすべてアウンコンサルティング作成。

これによると、アジア各国・地域での訪日旅行に関する検索の年間合計数のうち、各月の割合は7%~9%。各国・地域によって異なる点があるものの、全体的には3月~8月がそれぞれ9%で最も高かったことから、アウンコンサルティングではアジアに日本の観光地をプロモーションする際に有効な時期は「3月~8月」としている。

各国・地域の傾向は以下の通り。


▼韓国

旧正月の大型連休にあわせて2014年1月30日~2月1日、および2014年6月~8月に、日本の人気観光地に関する検索数が増加。韓国ではこの2つの時期がプロモーションを行なう効果的な時期だとしている。キーワードでは2014年1月に「沖縄」が急上昇。夏場にかけては「沖縄」に加え、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の新エリアがオープンした7月に「大阪」が伸びた。

WS000390

▼中国

2013年6月以降、検索数が急激に減少。中国政府がグーグルのサービスを規制した時期と重なる。7連休となった春節の2014年1月30日~2月5日までは検索数が増加。2014年5月までは圧倒的に「東京」が多かったが、6月以降は低下し、「北海道」「大阪」「京都」が上位に。

WS000391

▼台湾

10か国・地域のなかで検索数が最多。特に2014年5月~8月に伸びており、「5月~8月」のプロモーションが特に有効だとしている。観光地別では「東京」と「北海道」が首位変動を繰り返し、「大阪」「京都」も伸びている。

WS000392

▼香港

検索数は台湾、タイに次いで多い。台湾同様に2014年5月~8月の検索数が多く、同時期のプロモーションが有効と見る。2013年12月以降は「北海道」に代わり「大阪」が躍進。東京はやや減少傾向。

▼タイ

検索数が2番目に多かったのがタイ。特に2014年4月と7月が多かった。4月は旧正月、7月は三宝節と入安居の大型連休であることから、大型連休に訪日旅行を検討していると予測。キーワードは「日本旅行」が圧倒的に多く、次いで「東京」と「北海道」がほぼ同水準。「大阪」と「京都」は増加傾向も、上位2地域との差は大きい。

▼マレーシア

1年を通して大型の連休が少ないため、検索数も大きな変化がないのが特徴。月や連休に関係なく観光プロモーションをするのが有効。「東京」が圧倒的に多く、「大阪」、「北海道」と続く。「京都」「沖縄」の関心は低い。

▼シンガポール

月によって検索数の差が出た市場。2014年1月の旧正月は少なかったが、3月~8月に大きく伸びた。「東京」が1年を通して1位だが、特に3月~8月に増加。次いで「北海道」「大阪」の順。7月と8月は「沖縄」が「京都」をやや上回った。

▼インドネシア

1年間の検索数の変動が少ない。ただし、政令指定休日の断食明け大祭「イドゥル・フィトリ」だった2014年7月28日~8月1日は検索数が増加しており、大型連休の時期に日本の観光地を注目する傾向がある。キーワードでは「東京」が圧倒的に多く、2位以下の約2倍。次いで「大阪」、「京都」とゴールデンルートが続き、「広島」も月によって3位に浮上。

▼ベトナム

日本の人気観光地に関する検索数は少ない。2014年1月28日~2月5日まで旧正月の大型連休だったが、1月~2月の検索数は特に少なかった。比較的多かったのは5月~8月。キーワード別では「東京」が圧倒的で2位が「大阪」。「広島」「沖縄」「京都」はほぼ同水準。

▼フィリピン

日本の観光地に対する検索数が少ないが、2013年12月から徐々に上昇し、2014年8月が最も多かった。そのため、5月~8月の観光プロモーションが有効だと予測する。キーワード別では「東京」が圧倒的に多く、「大阪」が続く。「京都」が3番目に多いが、「広島」「北海道」と大きくは変わらない。

▼関連記事

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。

観光産業ニュース「トラベルボイス」編集部から届く

一歩先の未来がみえるメルマガ「今日のヘッドライン」 、もうご登録済みですよね?

もし未だ登録していないなら…