日本旅行業協会(JATA)は、会員旅行会社を対象に実施した年末年始の販売動向と人気方面調査の結果を発表した。
これによると、海外旅行は大手旅行会社(ホールセラー)6社の予約状況で、全方面で前年比3.3%増と前年を上回る推移。出発日別では、年末の12月29日、30日に人気が集中しているものの、年明け後で旅行代金が下がる出発日も好調だという。
伸び率ではタイが68.5%増と飛びぬけて高く、中国が24.4%増、香港・マカオ15.6%増などのアジアのシティも人気。また、定番のハワイも14.8%増で幅広い客層の支持が高いが、なかでも夫婦やファミリー客が多い。一方、ヨーロッパは3.2.%減。復活傾向にあるものの、増加傾向にある海外旅行のなかで前年を下回った。
海外旅行の方面別の人気ランキングは以下の通り。会員会社307社の営業、企画、販売担当者のアンケート調査によるもので、1位と2位は前年と変わらず台湾、ハワイとなり、タイが前年5位から3位にランクアップした。アジア情勢の影響を受けたグアムは前年3位から7位に順位を落とした。前年18位からトップ10入りを果たした中国は、冬に鑑賞する世界遺産などが人気だという。
国内旅行の方面別人気ランキングは以下の通り。上位4位まで前年と同じ順位で、5位の九州が前年の7位から浮上した。
また、旅行会社5社の予約状況を伸び率では見ると、京阪神が36.4%増、関東が22.9%増となり、東京ディズニーリゾート(TDR)やユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の問い合わせが多く、テーマパーク人気が継続。一方、方面別で1位の沖縄は前年比では5.1%減となり、前年を下回った。
出発日を見ると、旅行代金の高い年末よりも、比較的値ごろ感のある前後の出発日に集中。ファミリーを中心に、年末と年始に分散化する傾向が出てきたという。