エクスペディア・グループがこのほど発表した2018年第2四半期(2018年4~6月)決算によると、同期の取扱予約高は前年同期比13%増の258億9800万米ドル(約2兆8487億円)、売上は同11%増の28億8000万米ドル(約3168億円)となった。
支出項目では、営業マーケティングやテクノロジー関連などを含む経費が前年同期比10%増の26億3500万ドル(約2898億円)。同期の営業利益は同8%増の1億1100万ドル(約122億円)。純利益は同98%減の100万ドル(約1億1000万円)。税・利息・減価償却前の営業利益(Adjusted EBITDA)は同18%増の4億6300万米ドル(約509億円)。
エクスペディア・グループ内の主要事業では、一棟貸し民泊(バケーションレンタル)「ホームアウェイ(HomeAway)」の売上高が同32%増の2億9700万ドル(約327億円)。エクスペディア、ホテルズドットコムなど主力OTAは同12%増の22億5300万ドル(約2478億ドル)、法人需要を扱うエジェンシアは同16%増の1億5600万ドル(約172億円)と、いずれも2桁のプラス成長を堅持したが、ホテルの比較検索サイト、トリバゴの業績が大幅に落ち込んだ。
トリバゴはエクスペディア・グループ傘下にあるが、株式公開後、欧州における同社の持ち株会社が単体での決算を発表している。それによると、今四半期の最終損益は2070万ユーロ(約27億円)の赤字となり、損失額は前年同期の6倍に。2018年1~6月の上半期では、前年同期が430万ユーロ(約5億6000万円)の黒字に対し、今期は4250万ユーロ(約46億7500万円)の赤字となった。
トリバゴによると、同社では広告の投資効果や収益性の改善を目指し、2018年の第2四半期の半ば以降、出稿規模を縮小。この結果、収益性は回復基調に転じつつあるが、売上が前年比21%減の2億3500万ユーロ(約305億5000万円)まで落ち込んだ。2018年上半期6ヵ月の売上は同13%減の4億9440万ユーロ(約642億7000万円)。そのほかトリバゴに出稿している大手OTAなどの広告主が、クリック課金型広告の費用対効果に厳しくなっていること、ユーロと他通貨の為替レートの影響もマイナス材料として挙げている。
なお、エクスペディア・グループ全体での商品セグメント別の内訳では、宿泊関連の売上が前年同期比14%増の19億9200万ドル(約2191億円)。取扱い宿泊数は同12%増、一泊当たり売上は同2%の微増。
航空券の売上は同10%増の2億2300万ドル(約245億円)。取扱いチケット数は同6%増、一件当たり売上が4%増。
※円換算は1ドル110円、1ユーロ130円としてトラベルボイス編集部が算出した。