KNT-CTホールディングスは2018年度第1四半期(2018年4月1日〜6月30日)の連結決算を発表した。それによると、売上高は前年比0.3%増の1021億3900万円となったものの、桜の早期開花や大阪北部地震の影響などによって国内旅行の不振で利益率が低下したため、営業利益は同93.1%減の6000万円、経常利益は同82.2%減の1億6300万円となった。一方、連結子会社間の合併に伴う税負担の軽減効果によって、四半期純利益は同183.9%増の10億3700万円を計上した。
市場環境としては、海外旅行では、中国や韓国、ヨーロッパ方面にも復調が見られるなど全体として回復傾向を強めた。国内旅行は、京阪神方面、東京方面のほか北海道方面などが比較的好調に推移したが、他の地域は前年を下回る結果となった。訪日旅行は、旅客数の伸びがやや鈍化したものの、引き続き拡大基調を維持した。
海外旅行の取り組みでは、オリジナリティーある高付加価値商品の販売に注力。また、団体旅行では、FIFAワールドカップロシア大会への法人ツアーや団体応援ツアーなどの企画・受注を行った。
国内旅行では、個人旅行では、近畿日本ツーリスト、クラブツーリズムの両ブランドでテーマ性の高い旅行商品の販売に注力。団体旅行では、法人、団体などへの提案型営業に努め、MICE市場の積極的な開拓に取り組んだ。
訪日旅行では、海外OTAとの業務提携による個人旅行の拡大に努めたほか、ラグビーワールドカップ2019に加え、様々な訪日イベント・国際会議等に関わる需要を獲得した。