星野リゾート、今後の開業計画を発表、草津温泉など3年間で15施設、新ブランドや米国の温泉旅館も

星野リゾートは2025年4月22日に開催した定例のプレス発表会で今後の開業計画を明かした。今後1年間で、リニューアルオープンを含め7施設を開業。3年間では、米国での「温泉旅館」を含む15施設の開業を計画している。

2026年春までに開業するホテルのうち、今回、新たに計画を発表したのは、山岳観光に特化した新ブランド「LUCY」の第1号となる「LUCY尾瀬鳩待」と、「街ナカ」ホテルの「OMO5 横浜馬車道」、温泉旅館ブランド「界」の「界 草津」の3施設。

「OMO5 横浜馬車道」は2025年~2026年冬に、みなとみらい線「馬車道駅」に直結する高層複合ビルの46~51階にオープン。全175室で、2~6名定員の客室タイプを用意する。全室にキッチンと洗濯乾燥機を設置し、連泊や長期滞在の需要も狙う。横浜では、横浜市旧市庁舎跡地を活用した「OMO7 横浜」が2026年春に開業すると発表されており、近隣に2つのOMOが誕生する。これにより、カジュアル路線のOMOブランドのホテルは全部で18施設となる。

「界 草津」は2026年春にオープン。界ブランドとして24施設目となるが、群馬県での展開は初めてとなる。草津温泉の湯畑エリアまで徒歩5分の草津白根山を望む高台に立地し、温泉街とアクセスする専用トンネルを設置。歴史と活気を感じる温泉街の街歩きと、自然に囲まれた滞在の2つの世界観を提案する。客室は94室。

このほかプレス発表会では、「リゾナーレ下関」の開業日が2025年12月11日に決定したことを発表。休館中の「界 箱根」は、全34室を地域の文化に触れられる“ご当地部屋”とし、2025年8月13日にリニューアルオープンすることも発表した。

開業日が2025年12月11日に決定した「リゾナーレ下関」(イメージ)。コンセプトは「海峡のデザイナーズホテル」

インバウンドに沸く日本では、国内企業のみならず、海外のホテル進出が相次いでいる。代表の星野佳路氏は「日本のホテルブランドとして、海外のホテルと対等に戦える力を作ることを意識している」と述べ、差別化と競争優位性を維持するための研究をしてきたと話した。

星野氏は、その方法の1つとして、海外ホテルとは異なる運営手法によって生産性を高め、労働環境を改善し「深刻化する日本の労働力不足に対して強い会社にすることが大切」と説明。「そこに投資するために、ある程度のスケールが重要」とホテル展開を拡大する意義を強調した。

「OMO7 横浜」が開業する大規模複合施設「BASEGATE横浜関内」。「OMO7 横浜」は真ん中のレンガ色の旧横浜市庁舎。右は横浜スタジアム。(画像はイメージ)

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