
オーストラリアのケアンズ観光局は、2024年(1~12月)の日本からケアンズへの渡航者数は10万7000人で、コロナ禍前の2019年比で96%の水準まで回復したと発表した。1人あたりの平均滞在日数は5.9泊で、2019年比で6%上昇、平均支出額は1505オーストラリアドル(約13万2000円)で7%増となった。
他国からケアンズへの渡航者数の回復率は、イギリスが96%、ドイツが82%、アメリカが80%などで、主要マーケットと比較しても日本市場の旅行需要は顕著。2024年の日本人出国者数が2019年比35.2%減(1301万人)にとどまっていることをふまえると、非常に好調といえる。
この理由について同観光局は、円安の中でもアメリカドルに比べ比較的旅費を抑えやすく、オーストラリアはチップが不要であることも浸透してきていることを挙げている。また、日本からの直行便だけでなく、香港やシンガポール、オーストラリアの他都市経由など、旅行プランのバリエーションが増えていることも奏功しているとみている。
ケアンズ観光局は2500超の体験プログラムを公式サイトなどで紹介しており、最近ではグレートバリアリーフや熱帯雨林などの世界遺産、固有の動物、先住民族の文化に触れるといった「旅育プラン」の訴求効果もあり、親子留学への問い合わせも増えてきているという。