マスターカードは「2018年度アジア太平洋渡航先ランキング」を発表した。同地域160都市を対象にしたもので、2017年は全体で前年比5.6%増の3億3300万人に増加。1位は前年に続き、バンコク(2010万人)となった。
次いで、2位にシンガポール(1390万人)、3位にクアラルンプール(1260万人)となり、トップ3は東南アジア諸国の都市が席巻。日本は4位に東京(1190万人)、9位に大阪(840万人)がランクインした。
マスターカードでは、小規模都市の滞在が増加傾向にあることも指摘。例えば日本では、大分(70位)が58%増の130万人に、熊本が55.3%増の70万人と、5割増で成長した。マスターカードではこうした注目の地方都市が、次のアジアの観光ハブになる可能性があるとした上で、その目標を達成し、観光客の成長を維持するには、旅行関連のインフラへの計画的投資が必要だとしている。
また、地方都市の成長率が高いのは中国でも同様。海外からの宿泊客数の伸び率(2009年~2017年)を見ると、地方都市の平均伸び率は9.0%で主要都市(3.9%)を大きく上回った。例えば上海(全体12位)は3.9%増、北京(同19位)は0.9%だが、深圳(36位)は21.6%増、武漢(43位)は17.1%増と2ケタ増で推移。マスターカードでは、中国の地方都市の観光客数が拡大した結果だとしている。
同調査は、同地域160都市について海外からの1泊以上渡航者数と渡航先都市での消費額をランキングしたもの。公表値を元に取りまとめた。
▼マスタカード「2018年度アジア太平洋渡航先ランキング」トップ10
▼地方都市の伸び率
▼中国の地方都市と主要都市の伸び率比較