HIS、宿泊施設の「直販」を支援するサービス開始、システム企業と資本提携で9月から

エイチ・アイ・エス(H.I.S.)が、国内宿泊施設の直販予約支援サービスを開始する。宿泊施設の直販予約システムを手掛けるエス・ワイ・エス(SYS)と資本業務提携を実施。2017年9月から両社連携のもと、SYSがもつメディア接続サービス「Direct Reservation System(DRS)」を国内宿泊施設に提供するもの。HISは、すでに契約のある宿泊施設に対して導入を呼び掛けていく。 

近年、HISはホテル事業で本格的な展開を続けている。そんな中、同社ホテル客室の直販支援事業の立ち上げを模索してきたという。今回の提携について、SYS側は「直販支援の戦略的拡張を目指す弊社と、従来型の旅行会社事業からの昇華を目指す HISの未来構想が合致」したとしている。

今回の事業展開に際して、HISは取引先である宿泊施設との信頼関係維持を最優先事項に掲げ、SYSとの資本業務提携後もSYSの独立・中立的な位置づけを維持。事業運営に関する組織体制も独立させ、SYSの現行体制を維持して情報管理を徹底する方針を示している。

SYSは1999年に創設後、ホテルのオンライン予約システムを開発。2001年5月には当日限定の高級ホテル予約サイト「yoyaQ.com」を発表し、その後も宿泊施設向け予約システム開発を展開してきた。「DRS」は宿泊施設の在庫を販売パートナー(集客力の高いメディア)上で販売できるようにするシステム。同システムを導入することで宿泊施設は新たな直販チャネルを通じた顧客獲得が可能となり、OTAへの送客手数料削減につながる。

HISでは今回の事業強化を通じて宿泊施設の集客負荷軽減に貢献。ひいては国内宿泊業界の活性化を実現したいとしている。両社が描く事業モデルのイメージは以下のとおり。

HIS:報道資料より

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