タイのコップカーン・ワッタナワラーンクーン観光・スポーツ大臣は2017年9月22日、都内で会見を開き、2018年を「アメージング・タイランド観光年」とし、各種PR活動は今年11月から開始する計画を明らかにした。観光年の終了は2019年1月を予定している。
日本からタイへの旅行者はリピーター比率が高いが、今回のプロモーションでタイ国政府観光庁(TAT)が最も重視するターゲット客層は、初めてタイを訪れる旅行者。また、女性客の誘致にも力を入れる方針だ。今年6月にはアイドルグループ乃木坂46を観光大使に任命しており、同グループのメンバーを起用したタイの観光案内パンフレットや動画などを作成している。
女性旅行者にアピールする観光素材として、コップカーン大臣は3つの要素を紹介。今年12月6日にはミシュランガイド・バンコクが発刊されるなど、注目度の高いタイの食文化、地方ごとに特色があるタイ式マッサージなどのウェルネス、バンコク郊外にあり、色彩豊かでインスタグラム映えする寺院、ワット・パークナムなど、今までとは少し違う新しいタイを発見してほしいと大臣は話した。
今年の訪タイ日本人旅行者数は、1月から9月21日までの暫定値で前年同期比6.7%増の112万人。年間では150万人を見込んでいるが、観光年となる2018年は156万人が目標。また来年の観光収入は日本市場だけで前年比8%増の702億バーツ(約3277億円)を期待している。
また同大臣は、各地で開催されているマラソンやトライアスロン、今年11月、ウタパオ国際空港で開かれる航空機のF1「エアレース1」、来年10月にブリーラム県で予定されているバイクのロードレース世界選手権「motoGP」を紹介。スポーツ・ツーリズムを通じた日タイの交流にも引き続き力を入れる方針で、今春、日本とタイの修好130周年記念イベントとして開かれた「アユタヤ絆駅伝」は、来年も開催が決定した。
「様々なデスティネーションやアクティビティを紹介しているが、タイの最大の魅力はやはり人。政府としても、各地のコミュニティで、地元の人々が笑顔で暖かく旅行者を受け入れるような啓蒙活動を行なっている。訪れるみなさまにも、ぜひ、タイ現地の人々と触れ合う機会が多い旅を楽しんでほしい」と同大臣は話した。