JTBは、オンデマンド・リアルタイム配車サービス「SAVS:Smart Access Vehicle Service」を提供する未来シェア社と、資本業務提携を締結した。
SAVSとは、デマンド交通のタクシーと乗合交通である路線バスの長所を融合した、乗合車両の配車決定を行なうサービス。時間・ ルートを固定せず、需要に応じて人工知能(AI)が配車指示や走行ルートの判断をリアルタイムで処理する。今回の提携でJTBは、SAVSによる「観光型MaaS」を本格普及させ、観光地や地域の抱える社会課題の解決と地域活性化を推進。観光地を拠点とした「観光型MaaS」のオペレーターを目指していく。
JTBと未来シェア社はこれまでも、SAVSを用いたデマンド型乗合タクシーの実証を、訪日クルーズの寄港地や観光地で行なってきた。今後は駅や観光拠点からのラストワンマイルの利用が主体となる「観光型MaaS」で、宿泊予約とアクセスが自由に選べるパッケージ化や、利用期間・区間に合わせた周遊パスの導入、交通以外の観光の予約決済と連携。地域での周遊を促進する。これにより、利用者の満足度向上と観光消費額の拡大に繋げるとともに、地域住民も利便性を享受できるMaaSの普及と、「住んでよし、訪れてし」の地域づくりを図る。
具体的な取り組みは、(1)外国船が寄港する港での「クルーズ型MaaS」の推進、(2)MICEや大型イベントなどの一時的な交通課題に対応できる「イベント型MaaS」の推進、(3)他のMaaSプラットフォーマーと「観光型MaaS」領域の連携。(4)観光客の2次・3次交通をオンデマンドで提供し、集積されるビッグデータの活用による観光地マーケティングの実施、の4点。